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富士健康クラブ

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第65号

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第65号

はじまり物語

  

.地球外生命体

1.ハビタブルゾーン

宇宙広しと言っても生命体が住める環境はとても限られます。生命体の住めるエリアをハビタブルゾーン(生命居住可能領域)と言います。一般的には、中心の恒星から近過ぎず、遠過ぎずの球殻状の領域であり、適当なエネルギーを安定的に受けられ、また液体の水が存在することが要件になります。太陽系で言えば、地球を中心とし、おおむね金星と火星の間の領域になります。

(1)液体の水が必要
地球型の生命体にとっては液体の水が不可欠です。太陽系の場合、表面に液体の水を持つのは地球だけであり、氷や水蒸気だけでは生命の存続は難しいと思われます。
火星は極地方に氷があることが確認されていますが表面の水は未確認です。しかし過去に海や川があったと考えられているので生物の痕跡が残っている可能性があります。水星・金星は太陽の熱で水は蒸発してしまい、木星・土星・天王星・海王星は凍ってしまい、液体の水は大量には存在できません

    (2)恒星の寿命が長いこと
    惑星の中心星となる恒星の寿命が10億年未満の場合、生命体が進化する可能性が小さくなります。地球の場合、地球誕生から約6億年で最初の単細胞生物が誕生しましたが、それが多細胞生物に進化するのに30億年近く要しています。したがって恒星の寿命が10億年未満の場合は、高度な生命体に進化するのは困難と思われます。
    なお、重い恒星は核融合反応が激しく進むため、重い恒星ほど寿命が短く、軽い恒星ほど寿命が長い傾向があります。太陽の寿命は約100億年と言われていますが、太陽の2倍の質量をもつ恒星の寿命は約10憶年、太陽の30倍の質量をもつ恒星の寿命は、わずか1000万年程度と言われています。

    (3)銀河中心からの距離が近過ぎず遠過ぎず
    銀河の中心付近は恒星の活動が活発であり惑星も出来やすい、しかし様々な要因で惑星の軌道が乱されやすく不安定であり、また生命が生まれても頻繁な超新星爆発によって有害な宇宙線などに晒されやすく、生命体の生存には厳しい環境です。
    一方、銀河の外側では恒星や惑星の材料が少ないので、惑星そのものが誕生しにくく、また炭素や鉄などの生命体の材料も少ないと考えられています。もちろん、それらの悪条件でも逞しく活動する生命体が存在する可能性は十分にあり得ます。

    2.太陽系内の生命体

    生命体にも様々ありますが、地球以外の太陽系内に人間のような知的生命体が生存している可能性は低いと思われます。しかし、原始的な生命体や単細胞生物が生存する可能性はありそうです。特に火星では、地下や極地など水がありそうな場所に生命体が生存している、あるいは過去に生存していた可能性があります。火星以外の惑星本体では難しそうですが、衛星に生命が存在する可能性はありそうです。
    木星の衛星であるエウロパやガニメデ、土星の衛星であるタイタンやエンケラドゥスなどに原始的な生命体が発見される可能性があり、探査機による調査が進行しています。なお、タイタンは厚い大気圏を持ち、表面に液体の炭化水素が存在しているため注目されています。

    3.太陽系外の生命体

    太陽系内での生命体探索が続けられていますが、知的生命体に関しては望み薄のため、NASAなどによって太陽系外での知的生命体探索が鋭意続けられています。(SETI)
    現在行われている探査・研究活動にはいくつかの手法がありますが、代表的な方法は、宇宙空間を通じてやってくる電波を受信しその波形パターンを解析して、地球外の知的生命体を発見しようという試みです。
    他の手法としては、地球から比較的に近い恒星の中から、生命体の生まれそうな惑星を見つけ、その惑星に対して電波を送信して反応があるかどうか調べる、という方法です。受信方式の探査を「パッシブ」探査、送信方式の探査を「アクティブ」探査と呼んでいます

    4.ケプラー探査機

    ケプラー探査機は、地球型の太陽系外惑星を探すためにNASAが運用した宇宙望遠鏡です。ケプラーは20093月に打ち上げられ、燃料が枯渇した201810月に運用が終了しました。ケプラーは、地球を周回する軌道ではなく、太陽を中心として地球の後を追いかける太陽周回軌道に投入され、はくちょう座の一部の領域を観測しました。その観測方法はトランジット法により、惑星が主星を隠す時に生じる周期的な明るさの変動を検出しています。最終的な運用期間は9年半以上に渡り、50万個以上の恒星を観測し、この時点で2,600個以上の太陽系外惑星を発見しました。NASAは、ケプラーの観測データ全てを分析するにはまだ数年かかるとしています。

    5.ハビタブル惑星

    太陽系外惑星のうちハビタブルゾーン内の惑星を、ハビタブル惑星と呼んでいますが近年次々と発見され、既に50個あります。20172月、NASAは、ヨーロッパとアメリカの研究者を中心とする研究グループが、みずがめ座の方向、地球から39光年離れた太陽系外惑星系に地球型惑星を7個発見したと発表しました。このうち3つはハビタブルゾーンにあり、表面温度も低いことから、大気の組成によっては海が存在する可能性があるようです。

    6.火星移住計画

    米実業家イーロン・マスク氏は2016年に「火星移住計画」を発表し、実際に民間宇宙開発会社「スペースX」を設立して着々と進行中です。
    具体的には、2022年に2機の無人宇宙船を火星に送って水資源の確保などの準備を行い、2024年に2機の無人貨物船と2機の有人宇宙船を送って基地の建設を進める計画です。
    そのために、再利用可能かつ垂直離着陸可能な巨大ロケット(全長106m、直径9m、乗員100名)を開発中です。そして最終的には火星に100万都市をつくることを目指しています。
    その目的は、地球が何らかの危機的状況に陥ったときのバックアップとして火星に都市を作ろうとしています。


    ここから先は私の私見です。

    私は、火星に人類が住めるかどうかの小規模実験であれば理解できますが、大規模な移住計画が本当に必要とは思っていません。 地球に人類が住めなくなる要因は沢山ありそうですが、直径数kmクラスの地球外天体の衝突や、巨大火山の未曽有の大爆発など、大自然による地球環境の激変などがあり得ます。
    でもそれらを除けば、多くは人類の身勝手な行動に伴う地球環境破壊や、欲望を自制できない人類の自滅によるものではないかと思います。
    火星や他の惑星に逃避するのではなく、むしろ人類が「知的生命体」として視野を拡げ、「知的生命体」らしく行動するように意識を変革していくべきではないでしょうか?

    私が提言する具体的な方策の一つが、「和・真・善・美・律」などの普及による人類の価値観の変革です。「自由・平等・友愛」に加えて新たな理念を普及する必要があると考えています。


      富士健康クラブ 
       関口 素男
       sekiguchi.m@ozzio.jp


















# by jiriki-tachikawa | 2019-07-15 13:45 | 応用編メールマガジン

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第64号

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第64号

はじまり物語
 

.人類の起源

1.人類の変遷

最初の人類は、約700万年前に猿の仲間から枝分かれして直立2足歩行を始め、「猿人」と呼ばれています。その後「原人」、「旧人」、「新人」と進化してきました。実際には様々な人類が出現しましたが、最終的には全て絶滅し、ホモサピエンス(現生人類)だけが生き残っています。人類の起源、変遷には諸説あり、また変動しつつありますので、最大公約数的な記述に留めます。

「猿人」 約700万年前、アフリカで誕生し樹上生活、直立2足歩行も。

ラミダス猿人、アファール猿人など。

「原人」 約260万年前以降、アフリカで誕生。脳増大。石器使用。

ホモハビリス、ホモエレクトス(ジャワ原人、北京原人)など。

「旧人」 約80万年前以降、アフリカで誕生し西アジアや欧州へ拡散。日常的に火を使用。

ハイデルベルグ人、ネアンデルタール人(3万年前に絶滅)など。

「新人」 約20万年前以降、アフリカで生まれ世界中に拡散。

     ホモサピエンス(現生人類)

2.ホモサピエンスの拡散

ホモサピエンスは永らくアフリカで暮したのちアフリカから世界中に拡散していきました。何故アフリカを出たのかは明確になっていません。当時は氷期11万年前~1.8万年前)が長く続いており海面が大幅に低下していたため、海域が狭まったり、陸続きの場所が増えていたので大陸移動が容易であったようです。

6万年前: 出アフリカ。西アジアへ。ネアンデルタール人との交雑も(遺伝子混合)。

5万年前: 南アジア、オーストラリア、東アジアへ。

4万年前: ロシア、ヨーロッパ、日本へ。

2万年前: アラスカ、北アメリカ(1.5万年前)、南アメリカ(1.4万年前)へ。

3000年前: ポリネシア、ハワイ(1400年前)、ニュージーランドへ(1000年前)

3.ネアンデルタール人とホモサピエンスとの交雑

ネアンデルタール人は、約40万年前頃に出現し、約3万年前に絶滅しています。ネアンデルタール人は筋肉質のガッチリタイプで脳のサイズが1600cm3あり、ホモサピエンスの平均1450cm3り大きかったようです。

何故絶滅したのか諸説ありますが理由は良く解っていません。共同作業を行う共同体のサイズが大きくなかったため次第に劣勢になったという説もあります。

20万年前にホモサピエンスが出現し、約3万年前にネアンデルタール人が絶滅するまでの間、互いに共存していた時代が長くありました。この間、両者の交雑が行われたようです。

現生人類の遺伝子の2~3%はネアンデルタール人由来のものと言われています。

4.日本人のルーツ

日本列島では南は九州、北は北海道まで、後期旧石器時代(38000年前~1万5000年前)の遺跡が1万件以上も発掘されています。したがって人類が最初に日本列島にやってきたのは、約38000年前頃と考えらえています。

そのルートとして、北海道ルート、対馬ルート、沖縄ルートの3つが考えられています。この時代は「氷期」であり、海面が現在よりも7080mも低かったため海峡が大分狭くなっており、特に北海道はシベリア大陸と陸続きになって人や動物の移動がし易かったと考えられています。

(1)後期旧石器時代(38000年前~1万5000年前):

様々なルートを通ってホモサピエンスが何度も何度も日本列島に渡ってきた。

(2)縄文時代(1万5000年前~3000年前)

その後あらたに日本列島に渡ってきた縄文人と、既に渡ってきていた後期旧石器時代人との関連性は不明。この時代以降は氷期(11万年前~1.8万年前)が終わって海面が上昇していたため人の移動は少なかった模様。

(3)弥生時代(3000年前~1700年前):

大陸から大量に渡来人が渡ってきて縄文人と交じり合っていった。現代の日本人のDNA比率は、おおむね縄文人2:渡来人8のようです。

現代日本人のDNA分析の結果では、アジア大陸を中心にして実に幅広い人々のDNAが混合していますが、シベリア系や東南アジア系とのつながりが明確に認められるのが特徴です。

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   関口 素男

    sekiguchi.m@ozzio.jp
















# by jiriki-tachikawa | 2019-06-06 14:52 | 応用編メールマガジン

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第63号

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第63号

はじまり物語

 

4.日本人による進化論

進化論には多くの日本人が関わり重要な貢献がなされています。日本人が提唱した主な進化論だけでも次のようなものがあります。

(1)今西進化論

今西錦司(19021992)は、ダーウィン進化論の進化の単位は「個体」と考えているのに対して、「種」が進化の単位であるととらえて、「種」は変わるべきときがきたら変わるというマクロ的な考え方を唱えています。

(2)木村資生の中立進化論

木村資生(19241994)は、突然変異の大部分は生物にとって有利でも不利でもない中立的な変異であり、生物にとって有利な変異は無視できるほど少ないと考えました。したがって生物の進化も、その多くは適者生存による自然淘汰で起きるのではなく、むしろ中立的な変異の中で、たまたま幸運な変異が偶然拡がって定着することによって進化が生まれると主張しています。この説は現在のところ多くの科学者の支持を得ているようです。

(3)ウイルス進化説

中原英臣と佐川峻は1971年、「ウイルス進化説」を提唱しました。ほとんどの進化論では遺伝子の変化は突然変異によって起こると考えています。これに対して、ウイルスが遺伝子を変化させることによって進化が起きるというのが「ウイルス進化説」です。

ダーウィンの進化論以降、遺伝子は親から子にしか伝わらないと考えられてきましたが、ウイルス進化説では、個体から個体へ水平的にも移動し得ると考えます。ウイルスの感染は親子に限らないからです。さらに同じ種同士に限定する必要もなく、例えば、鳥からブタへ、ブタから人へなど異なる種の間でも遺伝子が運ばれます。ウイルスは遺伝子の運び屋でもあると考えているのです。ただし、ウイルス進化説にも様々な批判、反論があります。

(4)不均衡進化論 

古澤満によって1988年に提唱された「不均衡進化論」は生物の多様性の謎を説明できる重要な理論です。突然変異の変異率は一定ではなく、状況によって変化すると考え、その仕組みをDNAの複製メカニズムの不均衡にあるとするのが古澤満の「不均衡進化論」です。

◎生物が環境に適合している間は低い変異率で推移して敢えて大きな変化はしない。

◎環境が激変した場合は高い変異率で推移して、様々な変種を増やして適合可能性を高める。

[B-2]  進化論の論点

以上のように様々な進化論がありますが、どの進化論も問題点を内在しており総括的かつ完全な進化論はまだありません。そして進化論を論ずる上で、大きな論点があります。

(1)進化は偶然の結果か? それとも必然か?

ダーウィンの進化論では、偶然の突然変異によって発生した変種が、生存競争と自然淘汰によって選択され遺伝すると考えています。(適者生存)

一方、偶然ではなく、ある目的に沿って進化すると考える進化論もあります。ラマルクの「用不用説」もその一つです。他にセオドア・アイマー(18431898:ドイツ)の「定向進化説」、今西錦司の「今西進化論」なども同様です。

(2)進化の単位は個体か? それとも種か?

ダーウィンの進化論では、突然変異によって個体が変化し、それが徐々に種の中に拡がっていくと考えます。そしてその拡がりのメカニズムの説明に苦労しています。一方、今西進化論では、個体ではなく種が変化すると考えています。

(3)協調と共生

ダーウィンの進化論では、生存競争すなわち適者が非適者を打ち負かし、競争を勝ち抜いたものが生命を次世代に引き継ぐとしています。しかし実際には、種の中の競争や、種と種の間の生存競争の例は多くはないようです。むしろお互いに協調し、助け合いをし、共に住み分けをして共生、共存している例の方が多くみられます。種の中の協調ならまだしも、異なる種間でも協調・共生が多数行われています。しかしそのメカニズムは解かっていません。

(4)進化の速度が時代によって異なるのは何故か?

ダーウィンの「突然変異」は、無作為かつランダムに変異が起きるというのですから、時代によって変わらず、いつも同じ程度のDNAの変異率の筈です。しかしカンブリア大爆発のように、ある時期に極めて高い変異が発生したのは何故なのか説明できません。既に述べたように古澤満の「不均衡進化論」は、DNAの複製メカニズムの不均衡を提起してこれを見事に説明しています。しかし変異率を制御する具体的な仕組みは解かっていません。

[B-3]  私の進化論 <私見>  
 

1.私は、生物の進化は物質レベルの単純で機械的な法則だけで進化してきたのではないと考えています。ダーウィンやその他の進化論もそれぞれ一面を捉えていますが、実際には様々な要因が絡み合って複雑に進化してきたと考えます。すなわち、進化の要因は一つではなく複数あると考えています。

2.しかし、基本的には、偶然の突然変異だけではなく、ある目的に沿って進化を模索してきたと考えています。その目的のひとつは、その種が何としても「生き延びる」ことです。生き延び、子孫にいのちをリレーするために、その環境下で生物にできる最大限の努力をし、変化を模索します。努力が実った場合、その生物はより良き方向へ変化し、進化して生き延びていきます。

3.生物は、DNAや細胞など物質だけで構成されるのではなく、眼には見えない生命エネルギーと生命情報を伴っていると考えます。そう考えないとこれまで述べてきた膨大な不思議がほとんど解消されないのです。DNAや遺伝子は、極めて単純化され要約された物質レベルの遺伝情報ですが、その背後に見えない「生命情報」がリンクしていると考えます。

そしてこの生命情報が、日常の細胞分裂や成長を実質的に制御し、また環境や個別状況の変化に適宜対応するための拠り所になると考えます。

4.環境の激変が起きた時は、生命エネルギーと生命情報が総動員されて、あらゆる観点から変化・進化を模索すると考えます。環境の変化が進化の重要な原動力であり、環境変化が大きければ大きいほど進化が加速されると考えています。

遺伝子の変化は、偶然の突然変異だけで起きるのではない実例があります。飢餓状態に置かれた細胞が頻繁に遺伝子を改変する事例が実際に見つかっています。環境によって遺伝子の変化が促進されるのです。これは古澤満の「不均衡進化論」を裏付けています。

  

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   関口 素男

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# by jiriki-tachikawa | 2019-05-09 15:39 | 応用編メールマガジン

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第62号

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第62号

はじまり物語

 

.進化論のポイント

[B-1]  進化論の流れ

前回記述の通り、約40億年前に地球上に最初に生まれた生物は単細胞生物でした。では、単細胞生物がどのようにして現在の多様な生物に進化してきたのでしょうか。

西欧では永い間、全ての生物は神によって創られたと考えられていました。神の創造説です。そして19世紀以降、「進化論」が急速に発展してきました。進化論というとチャールズ・ダーウィン(18091882:英国)が有名と思います。確かに「ダーウィンの進化論」は、生物が進化してきたことを科学的に論じて、進化論の発端を拓き大きな功績を残しました。そして進化論によって生物の多様性が説明できるようになってきました。

しかしダーウィンの進化論で説明できないことも多々あります。これまでに多くの研究者によって実に沢山の進化論が提案されており、まさに百花繚乱状態、まだ発展を続けている最中なのです。特に、ここ10数年、遺伝子科学や分子生物学の発達で新しい知見が拡がっています。しかし、進化の謎は深く、現在においても究極の進化論には至っていません。以降、主な進化論を概観していきます。

1.ラマルクの用不用説

「ダーウィン」以前にも進化論の芽生えがいくつかありました。ラマルク(17441829:フランス)は、良く使われる器官ほど発達して大きくなり、逆に使われない器官は退化して小さくなると考えました。「用不用説」です。キリンは高い木の葉を食べようとして次第に首が長くなってきた、そしてモグラや深海魚の目は使われないために退化したと説明します。そして「用不用説」によって変化した機能は子孫に遺伝すると考えました。

2.ダーウィンの進化論

チャールズ・ダーウィンが1859年に出版した「種の起源」によって、進化論が大変な脚光を浴びることになりました。ダーウィンの進化論を超要約すると、全ての生物には共通の祖先がいて、その祖先から長い時間をかけて少しずつ変化し枝分かれして、現在の多様な生物の繁栄に至ったというものです。その骨子は:

◎ 生物には自然に変種が現われる。 <突然変異>

◎ 変種は生存競争と自然淘汰によって次世代に受け継がれるかどうかが選択される。 <適者生存>

「種の起源」では、飼育栽培における変種、自然のもとでの変種、生存競争、自然選択、変異の法則など、当時の様々なデータを基にして結論を導いています。ダーウィンの進化論は宗教界の反発を受けながらも、様々な幸運も味方して、途中で潰されることもなく現在にまで生き延びています。

そしていくつか問題点があるものの進化論の源流として認められています。なお、ダーウィンの「突然変異」は、無作為かつランダムに変異が起きるというものです。すなわち、生物はランダムに変異を繰り返し、たまたま環境変化に適し他を圧倒できた種が繁栄し、数億年かけて現在見られるような多様性が実現したという考えです。

3.ダーウィン以後の進化論

多様な生物や様々な現象の中には、ダーウィンの進化論で説明できないものも沢山あります。それらを踏まえて様々な進化論が発表され、またいくつかの重要な発見が行われました。その中の主なものだけ簡単に触れてみます。

(1)メンデルの遺伝の法則

グレゴール・メンデル(18221884:オーストリア)は、エンドウマメの膨大な交配実験から「メンデルの法則」を発表しました。すなわち、両親から受け継いだ2つの遺伝因子の組み合わせによって子の遺伝形質が決まり、その際、優性遺伝因子が劣性遺伝因子に対してより多く遺伝するというものです。

(2)突然変異の発見

ユーゴー・ド・フリース(18481935:オランダ)は、オオマツヨイグサを栽培している過程で突然変異が起きることがあり、それが遺伝することを発見しました。

(3)遺伝子の発見

トーマス・ハート・モーガン(18661945:米国)は、遺伝子は細胞の中にある染色体に含まれていることを1915年に実証しました。そして1953年ワトソンとクリックによって、遺伝子の具体的構造すなわちDNAの存在が初めて明らかにされました。

進化とは、DNAが変化してそれが子孫に受け継がれることであり、これ以降、DNA変化を中心にして進化が論じられるようになってきました。

(4)細胞内共生説

細胞の中の小器官である葉緑体やミトコンドリアの中にも、核とは別に個別のDNAが存在することが1962年に発見されました。これらの事実を体系化して、1967年米国のマーグリス(19382011)は、「細胞内共生説」を発表しました。ミトコンドリアと葉緑体は、太古の昔は独立した単細胞生物(原核細胞)だったが、あるとき別の細胞に寄生して共生するようになったというものです。寄生された細胞は真核細胞へ進化して機能と性能を飛躍的に高めていきました。そして植物や動物などの多細胞生物に進化していきました。

(5)ドーキンスの利己的遺伝子説

ダーウィンの進化論では説明できない現象、例えば自己犠牲的な行動や、利他的な行動をとる例が沢山あります。リチャード・ドーキンス(英国)は1976年、「利己的遺伝子説」を発表し世界中にセンセーションを巻き起こしました。個体でなくDNA自身が生き延びることが生命の最大の目標であり、そのために個々の個体が死んでも、あるいは他の個体をサポートしてでも、ひたすら自身のDNAを増やそうとするという説です。すなわち、遺伝子は極めて利己的であり、生物は遺伝子であるDNAの乗り物に過ぎないというのです。


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   関口 素男

    sekiguchi.m@ozzio.jp







# by jiriki-tachikawa | 2019-04-10 10:37 | 応用編メールマガジン

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第61号

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第61号

はじまり物語

 少しだけ視点を変えて生命体の起源や人類の起源などを大掴みで概観していきます。

.生命体の起源

1.最初の生命体

地球における最初の生命体は、いつ頃発生したのでしょうか。

現在発見されている一番古い生物の化石は、オーストラリア西部の約35億年前の地層から発見されています。ミクロの紐のような形状をしていますが、具体的にどのような生物であったのかは未解明です。一方、グリーンランドの38億年前の地層の中に、生物の痕跡(生物由来の炭素)を含んでいる化石が発見されています。恐らく(38億年~)40億年前あたりで最初の単細胞生物が発生したものと推測できそうです。地球誕生が約46億年前と言われていますので、それから約6億年後のことと思われます。

ところで最初の生命体はどんな場所で発生したのでしょうか。

熱水噴出孔仮説があります。熱水噴出孔は、海底火山付近の海底に見られる煙突状の噴出孔です。煙突の内部や周囲は化学反応が起き易い環境であり、実際に様々な化学物質が生成され、生物も発見されています。現在でもその中、および周辺から様々な細菌や生物が多数観察されています。熱水噴出孔仮説の他にも、陸上の温泉地帯や、海と陸の境界付近などで発生したという仮説もあります。

. RNAワールド仮説

では最初の生命体はどのようにして発生したのでしょうか。

それを説明する仮説の一つが「RNAワールド仮説」です。RNAとは「リボ核酸」の略称であり、DNAの仲間です。DNAと同様に遺伝情報を担うことができます。

RNAにも様々な種類がありますが、1980年代に「リボザイム」と呼ばれるRNAの一種が発見されました。「リボザイム」は、遺伝情報を持つだけでなく簡単なたんぱく質を合成する機能を合わせ持っています。試験管の中でも様々なRNAからリボザイムが発生することが確認されています。

原始地球の海や地表でいったん「リボザイム」が合成されると、生物に必要なたんぱく質を合成し、さらに遺伝情報を基にして生物を複製することができる可能性があります。すなわち、生物の源は「リボザイム」であるということになります。

「にわとりが先か、卵が先か?」の細胞版が「タンパク質が先か、DNAが先か?」です。「リボザイム」はこの難問に回答を与えています。

現在の実際の単細胞生物では、RNAより安定性の高いDNAが遺伝情報を担っています。DNAはRNAを2本合わせて二重化しており壊れにくいからです。

3.タンパク質ワールド仮説

最初の生命体はタンパク質から始まったという仮説が「タンパク質ワールド仮説」です。すなわち、海などで出来やすいアミノ酸がいくつか繋がって様々な機能をもつタンパク質が先ず出現し、その後RNAが出現し、それらが作用しあって最初の生命体ができたという仮説です。ただし、アミノ酸がつながってタンパク質ができても、生命体に役立つタンパク質ができる確率は非常に小さいという難点があります。

なお、以上の「RNAワールド仮説」、「タンパク質ワールド仮説」の他に、「タンパク質-RNAワールド仮説」や「GADV仮説」などの仮説もあります。

4.パンスペルミア仮説

パンスペルミア説は、生命の起源に関する仮説のひとつであり、100年以上前から何人かによって提唱されてきました。生命の種(スペルミア)は宇宙に広く多く存在していることを前提にしています。生命の起源は地球ではなく、他の天体で発生した微生物の芽胞がたまたま地球に到達し、地球に根を下ろした結果、地球上に生命が誕生したとする仮説です。「胚種広布説」とも邦訳されています。当然ながら様々な反論、批判があります。


5.生命エネルギーとの結びつき <私見>

(1)ご説明した仮説の中心となるRNAもリボザイムもタンパク質も高分子の化学物質に過ぎないので、それ自身が動き出したり、代謝を行ったり、生殖活動することはない筈ですね。物質は、放置すると次第に壊れて元のバラバラの状態に戻ってしまう傾向があります。

しかし、生物は、動き、摂食し、排泄し、代謝し、自己複製を行います。その点は、ただの物質と生物とでは全く異なります。物質に過ぎないRNAやリボザイムやタンパク質が、どうして生命活動を始められるのか大きな謎が残っています。

(2)残念ながら上記の仮説によって「生命体の本質」が解明されたわけではありません。生命の始原物質が想定され始めた段階に過ぎません。始原物質はあくまでも「物質」であり、「生命体」ではありません。

この点に関しては、私の「仮説15」が回答の一つを示しています。「いのち」すなわち「生命エネルギー」と「生命情報」が、「肉体のからだ」(高分子化合物)と「気のからだ」(物質に伴う根源のエネルギー)を統合して、「生」を生じさせます。もっと単純化して言えば、高分子化合物に生命エネルギーと生命情報が結びついて「生命体」が生じます。

(3)では、生命エネルギーはどのようにして物質に結び付くのでしょうか。

ありふれた岩石や砂粒は物質ではあっても、その分子や原子の配列が不規則でバラバラであり生命エネルギーはリンクしません。

(4)一方、高分子化合物の中の「ある特徴ある構造」を持った部分に対して、生命エネルギーがリンクする場合があると考えることができます。「ある特徴ある構造」が具体的にどのような構造なのかは現段階では判りませんが、意外と単純な構造でもリンクするのかも知れません。共鳴しさえすれば良いのですから。

例えば、DNAやRNAなどの「塩基の繰り返し構造」でもリンクする可能性があり得ます。

一度リンクが成立すると、生命エネルギーが高分子化合物全体に流れ込み「生」を生じさせると考えることができます。これはあくまでも大枠の私見です。


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# by jiriki-tachikawa | 2019-03-17 11:20 | 応用編メールマガジン

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