富士健康クラブ

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第29号

[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」]  第29号

第5章 新たな価値観の展開 
 

5-3.新しい価値観の醸成 

1.現代の価値観

価値観という言葉は広範な意味合いを含み、その内容は個人によって、集団によって様々に異なり、また時代によって変化します。現代文明における共通的・代表的な価値観はどのようなものでしょうか?

私は、物質的な豊かさ、すなわちお金や物の所有増加に価値が置かれてきたように感じています。多くの人が高収入を目指し、資産家を羨む心理を持っています。現代文明は、一言で言えば「物質偏重文明」であると言って過言ではないと思います。

私自身も子供のころ、時々でよいから美味しいものを食べたい、好きな本や物を手にいれたい、良い会社に入ってお金を稼ぎたい、財産を増やして良い生活をしたいと、馬車馬のように働いてきました。人生の半分以上は物質的豊かさの追求でした。しかし、物質的な豊かさを得られれば幸せになるかというと、必ずしもそうではありません。苦労して500万円の財産を作れば、いやまだ心配だ、2000万円、さらに5000万円、と上を目指します。人間の欲望には際限がありません。なかなか満足できません。

一方、物質的な豊かさの追求には限界があります。地球は有限だからです。物質文明の土台である、資源とエネルギーには限りがあります。既に人類は、遠い未来の子孫たちの分まで地下資源を掘りつくそうとしています。地下資源は数十億年という気が遠くなるような長い時間をかけて少しずつ蓄積されてきた貴重な天然資源です。そして何処にでもあるわけではなく偏在しています。

それなのに新たな資源が発見されれば、目先の利益のために直ちに掘り尽そうとします。人類は未来の子孫に対して大罪を犯しているといっても言い過ぎではないと私は思っています。

今までは限られた先進国が物質文明を堪能できたかも知れません。しかしこの先、中国、インド、アジア、アフリカをはじめ全世界の百億人近い人々が同様な物質的豊かさを享受する余地はありません。資源争奪、領土拡大のために必ず紛争や戦争が頻発します。

中国が南シナ海、東シナ海で傍若無人の振舞いをしているのもそれが一因でしょう。そしてそのことが急速な地球の破壊に直結していきます。

先に見てきた国際的な諸難問を考えてみても現代社会は病んでいます。決して健康状態ではありません。病状は悪化の傾向にあります。

それではどうしたら良いのか? 具体的な妙案はありますでしょうか?

私は何よりも価値観の大転換が必要と思います。西欧起源の物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを重視する価値観に転換する必要があると考えています。といっても、物質的な豊かさを追求するなと言っているわけではありません。ほどほどにしましょう、それなりに平均化、平準化しましょうということです。

そもそも明治前までの日本では、物質偏重の価値観はありませんでした。秀吉の黄金の茶室・茶器などの僅かな例外はあります。既に見てきたように多くの日本人は、質素ではあっても、楽しく豊かな生活を営んできた立派な実績を残してきました。特に武士階級は、志、礼節、忠義、名誉、恥、誠、美意識、など「心」、「精神」を大事にしてきました。「武士は食わねど高楊枝」はその象徴かも知れません。

一方、世界的大企業の社長の年俸は数十億円が普通ですし、著名なサッカー選手や野球選手の契約金や年俸も大差ないほどの驚くべき高額になっています。とても使い切れる金額ではありません。ところが低開発国では1200円程度で辛うじて命をつないでいる多くの人々がいます。あまりにも格差が大き過ぎます。狂っています!! これを少しでも平準化できれば、多くの悲惨な貧者を救うことができます。地球を救うこともできます。

201611月のアメリカ大統領選挙におけるトランプ現象も、この格差による不満が想像以上に拡がっていたことが大きな要因になっていると思われます。この格差を縮小するためにどうしたら良いのでしょうか? 革新的な対策案はほとんど出ていないのではないでしょうか? 

私は発想の大転換が不可欠であると思っています。先ず、新しい価値観を展開する必要があると考えます。年収が数億円、数十億円の高所得者はむしろ「恥ずかしい!」と感じるような新しい価値観を拡げることができれば世界が変化していく筈です。地球の破壊にもブレーキがかかる筈です。不可能ではありません。既に述べたように、日本の武士たちは「金儲けのような不名誉な行為」には関わろうとしませんでした。

驚くような高所得者の増加は、行き過ぎた現代資本主義、利己主義の歪の結果であると考えられます。過度に物質的な豊かさを求める人々の価値観は遅れている、ズレている、気の毒な人と指摘できるような新しい価値観の醸成が望まれます。物質的ではなく、精神的な豊かさを重視する価値観を拡げる必要があります。

2.新しい価値観

前節で見てきたように、私たち日本人は自分では気付いていない数々の素晴らしいものを内に秘めています。それを一言で纏めれば「日本人特有の心」と言ってよいかと思います。お隣の中国では数千年にわたって絶えず王朝が交代し、しばしば虐殺が繰り返されてきました。日本では一度の王朝交代もなく、内部紛争による人口半減などもなく、比較的平穏に成長、繁栄してきました。その核心は「日本人特有の心」、すなわち「精神性を重視する価値観」であると考えられます。

それでは、「精神性を重視する価値観」とはどのようなものでしょうか?

一言で言えば、「和」を何よりも尊重する価値観です。少し拡げて、「和・真・善・美・律」を重視する価値観です。これらは「日本人特有の心」の基本でありエッセンスであると考えられます。1400年前に聖徳太子によって制定されたと言われる「十七条憲法」でも、その筆頭は「和をもって尊しとする」でした。

日本人の「精神性を重視する価値観」は、もちろん「和・真・善・美・律」だけではありません。一部を既に述べたように、「礼」、「誠」、「義」、「勇」、「仁」、「品」、「志」、「名誉」、「恥」など極めて多様であり、かつ深化しています。江戸時代、幕末、明治初期にかけての日本人の精神性は極めて高かったと思われます。

そのことが近代日本興隆の原動力になったと思われます。残念ながら現代の日本人は恐らくその多くを既に失っています。せめて基本のエッセンスである「和・真・善・美・律」だけでも復活させ、日本だけでなく世界に広め、地球レベルの様々な諸問題の解決に寄与し、世界全体を少しでもあるべき方向へ、平和の方向へ近づけたいと私は願っています。

なお、「真・善・美」は、既に古代ギリシャのプラトンの時代から「人間の目指すべき理想」として捉えられていますので、欧米人にとっても違和感は少ない筈です。「律」は日本人にとってはあらためて掲げる必要もありませんが、無法国家が跋扈していますので、敢えて加えています。

ある狭い地域に数家族が暮らしていたとします。その中で富者と貧者の格差が大きく乖離すると、互いに平穏ではいられません。貧者だけでなく富者であっても心の平和を妨げられます。日本人は何とかして互いの「和」を維持しようと努力します。物質的な豊かさよりも心の平穏を重視し、利他心をもって共に生きようとしてきました。その結果、地域も国全体も総じて永続的に発展してきました。歴史がその正しさを証明していると言えるのではないでしょうか。

西欧の多くの国々では、貧者は服従させられ、搾取され、場合によっては奴隷として虐げられ、恨みの念を拡げることになりました。西欧的な個人主義、合理主義、利己主義、物質主義に基づいた植民地経営は、短期的な繁栄はもたらしても、決して永くは続きませんでした。次々と覇権を握ったポルトガル、スペイン、オランダ、イギリス、フランス、アメリカの繁栄もそれぞれ200年さえ続きませんでした。侵略的であり征服的であり、「和」の精神が希薄だったからだと考えられます。

西欧的な利己主義、物質主義は、一握りの成功者と多くの敗残者を生じさせることになり、格差を増大させ、世界中のあちこちで混乱と紛争の原因を作り出し、地球環境を破壊し、既に破綻の直前まで来ていると考えられます。

私は先ず、「物質偏重の価値観」から、「精神性を重視する価値観」に転換していくべきと考えます。第1節で述べた地球規模の様々な問題点を根本的に解決するためには、先ずこの価値観の転換が不可欠です。そして、それが「第2章」でご説明した「大宇宙のしくみ」に沿った解決法であり、人類が目指すべき方向であると考えています。


富士健康クラブ 

   関口 素男

    sekiguchi.m@ozzio.jp


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by jiriki-tachikawa | 2018-02-01 14:38 | 応用編メールマガジン

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