富士健康クラブ

[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第25号


[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第25号

第3章 生物の不思議

[3-4] 生物とは何か?

6.生物の特質

生物と非生物で大きく異なる点があります。
非生物は、時間の経過とともに次第に風化し、朽ちて崩壊していきます。長い時間で見ると高い山も雨、風、日照、地震、その他の自然作用によって次第に崩れて低くなり高低の差が小さくなっていきます。すなわち変化のある状態から変化のない状態へ、秩序のある状態から無秩序の状態へ進行していくのが自然の法則です。これを「熱力学の法則」と呼んでいます。

しかし生物は、誕生後成長し、活動し、周囲に影響を及ぼし、巣や集団を作るなどして秩序を構築します。生物が死ぬと、個体は朽ちて崩壊してしまいますが、子孫の生命体が生きている間は秩序を作り続け、自然の法則に逆らうように見えます。非生物は次第に崩壊し、生物はそれに抗して成長し、繁栄し、周囲の環境を変えていきます。この点が生物と非生物で大きく異なります。


7.生き物の不思議   

(1)私たちの髪の毛や爪は絶えず伸び、皮膚も絶えず内側から新しい皮膚が成長して古い皮膚と置き換わっています。新陳代謝といいますね。
からだの表面だけでなく内側も、絶えず古い部品から新しい部品に置き換わり、活発に新陳代謝が行われています。実は固い骨も絶えず作り変えられています。骨の中では、破骨細胞と骨芽細胞が絶えず活動しています。破骨細胞は骨の中の古くなった組織を次々と壊し、骨芽細胞がそれらを順次再構築して新しくしています。内臓や血管も同様に新陳代謝によって絶えず新しく作り変えられています。
からだは、いつもピッカピカの真新しい状態が維持されるように設計されています。何故そこまでしているのでしょうか?

(2)もっと不思議なことがあります。
この新陳代謝は、器官や細胞やタンパク質レベルではなく、更に細かい「原子」のレベルでも絶えず置き換わっていることが判っています。
アミノ酸はタンパク質の基本構成要素です。タンパク質は身体の構成要素であり、約10万種類もありますが、それらは僅か20種類のアミノ酸の組合せでできています。

(3)ドイツ生れのルドルフ・シェーンハイマーは、実験ネズミの餌の中に、追跡可能な窒素原子(放射性同位元素)を含むアミノ酸を混ぜて与えました。3日間の投与後にネズミを調べると、尿などで体外に排泄されたのは30%のみで、残りの70%は体内に残留しました。そして56%はタンパク質としてからだの構成要素になっていました。そして全身のありとあらゆる場所に取り込まれ分散していました。

(4)このことは、餌として与えたアミノ酸は、体内でいったん細かく分解され、あらためて新しいアミノ酸を新生して、それらを組合わせて様々なタンパク質を合成し、古いタンパク質と置き換わっていることを意味しています。しかも日単位という超高速で、全身の原子が置き換わっていることになります。

(5)私たちのからだは食事によって、絶えず原子レベルで、かつ超高速で新陳代謝を行っているのです。信じ難いですね!
私たちのからだは、見た目では大きな変化が見えなくても、実は身体の内側は、細胞レベル、タンパク質レベル、原子レベルで絶えず新しいものと置き換わっています。
1カ月後には、ほとんどの原子が置き換わって元の原子は既に体外に排出されていることになります。物質だけで考えると別人になっているのです。生命体を物質だけで見るのは、生物の本質を見ていないことに気付きますね。

(6)どうしてそこまでやっているのか? 
生命体の構造が複雑になればなるほど、それを維持するのは大変になります。複雑で大きなものには崩壊して単純で小さなものへと移行する自然作用が働きます。(前述の「熱力学の法則」です。) 活性酸素などによる酸化作用、宇宙線による破損、その他もろもろの崩壊作用が働きます。
生命体は、部品が壊れてそれが蓄積され致命的になる前に、全ての要素を絶えず新しい状態に維持することによって崩壊作用に抗していると考えられます。そのためにエネルギーを使っています。
一体誰が考え、どのような仕組みで全体の置き換えをコントロールしているのでしょうか? 


<蛇足>

様々な健康補助食品がPRされています。酵素が健康に良い、コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸がお肌その他に良い・・・。
酵素は体の中の生体反応を進めるのに不可欠ですが、酵素はタンパク質でできています。他の動植物の酵素を摂取しても、それがそのまま人間のからだの中で酵素として働くわけではありません。消化器官ですべて分解されてアミノ酸になり、さらに細かい分子にまで分解されて一から再構成されます。そしてアミノ酸が再合成され、さらにタンパク質が再合成されるので、それらは元の補助食品の成分・機能とは無関係になります。
例えば、植物や動物の酵素を口から摂取しても、それが人間のからだの中で同じ酵素になるわけではありません。酵素に限らずタンパク質で出来ているものはすべて同様です。
20種類のアミノ酸の原料さえ不足しなければ、高価な健康補助食品でも、安価な卵や大豆製品でも基本的に機能の差はない筈ですね。


富士健康クラブ 
   関口 素男
    sekiguch@m-net,ne.jp
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by jiriki-tachikawa | 2014-12-04 07:30 | 不思議メールマガジン

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