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[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第6号


[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第6号

第1章 宇宙の不思議

[1-4] 宇宙の姿

5.宇宙のはじまり

宇宙が時間の経過とともに膨張しているということは、逆に時間を遡って巻き戻していくと、宇宙はどんどん小さくなっていき、最初の宇宙の始まりは小さな1点に戻ることになります。

宇宙の年齢は138億歳と発表されています。(2013年3月。それ以前は137億歳と言われていました。)

「宇宙のはじまり」については次のような仮説が一般的になってきています。

(1)宇宙は極微の1点から始まった。始まると同時に、空間が瞬間的に急激に膨張した。この膨張は指数級数的に超高速で膨張した。この急激な宇宙空間の膨張を「インフレーション」と呼んでいます。(1980年 佐藤勝彦他による。)

(2)インフレーションが終了するにつれ、そのエネルギーが物質へ転化されて、物質の最小単位である「素粒子」が誕生しました。素粒子は超高速でバラバラに飛び回り、灼熱の超高温・超高密度状態になりました。そして膨張を続けました。これを「ビッグバン」と呼んでいます。(1948年ジョージ・ガモフによる。)

(3)それ以降、宇宙の膨張速度は、少し緩やかな膨張に転じました。そして宇宙の膨張が進むのにつれて温度が少しずつ下がり、素粒子が合体して陽子や中性子が誕生しました。

(4)核融合反応がはじまり、陽子(水素原子核)や中性子からヘリウム原子核やリチウム原子核が合成され始めました。(ただしこの段階では、電子が取り込まれていないので単なる原子核であり、「原子」ではありません。

(5)宇宙膨張により温度が更に下がり、電子が原子核に補足されて「原子」が誕生しました。水素原子やヘリウム原子などです。宇宙の始まりから38万年後と推測されています。

(6)宇宙には水素ガスとヘリウムガスが漂よっていましたが、ガスの分布にはムラがあったと考えられ、重力作用によって、このムラが少しずつ大きくなり密度の濃淡が成長していきました。

(7)ガスの濃い部分がさらに凝縮して「星の卵」(原始星)が生まれました。星の卵が更に成長して「ファーストスター」(第1世代の恒星)が誕生しました。宇宙誕生後3億年頃のことです。

(8)「ファーストスター」は核融合反応によって明るく輝き、膨大なエネルギーを周囲に放出します。しかし、核融合反応の原料である水素やヘリウムがなくなると、より重い元素が燃料として使われるようになりその結果、炭素、窒素、酸素、ケイ素や鉄など様々な元素が合成されて内部に溜まります。

(9)核融合反応が終わりに近づき「ファーストスター」が燃え尽きると、超新星爆発を起こして星の死を迎えます。その際、様々な元素や星の残骸を周囲の宇宙空間に散逸させます。

(10)軽い水素ガスとヘリウムガスだけだった宇宙空間に様々な重い元素が浮遊するようになり、それらを原材料にした第2世代以降の恒星や惑星が次々と誕生していくことになります。そして延々と繰り返されて5億年ほど経過すると銀河が形成され、さらに銀河団が形成されていきます。
太陽系の誕生は比較的新しく、宇宙誕生後91億年頃と考えられているようです。


6.元素の誕生

(1)地球には様々な元素が存在します。
軽い元素である水素、ヘリウム、リチウムまでは宇宙誕生時のビッグバンのときに生成されました。

(2)それより重い炭素、窒素、酸素、ケイ素や鉄などは、恒星内部の核融合反応によって生成されました。それらが宇宙空間に拡がることで、生命誕生の下地ができました。

(3)そして恒星の寿命が尽きて超新星爆発を起こす際に、爆発のエネルギーによって更に鉄、ニッケル、クロム、コバルトなどが生成されて宇宙空間に撒き散らされます。

(4)ただし、それらより重い金、銀、プラチナ、ウランなどの生成状況についてはまだ良く解かっていません。今のところ、超新星爆発の中心付近や、中性子星同士の衝突の際に生成されるのではないかと推測されているようです。


7.恒星の終焉

(1)恒星は、生まれるときの重さで一生が大きく変わります。すなわち、恒星の寿命や、最後の成り行きや形状は、生まれた時の重量で決まってしまうと考えられています。

(2)恒星の末期に核融合反応の材料(水素やヘリウムなど)が尽きると、圧力バランスが崩れてしまい、恒星は膨張して巨大化していきます。半径が元の数百倍以上に膨らむようです。そのため表面温度が低下して、外から見ると赤く見えるため「赤色巨星」と呼ばれます。

(3)太陽の8倍よりも軽い恒星の場合、比較的穏やかな死を迎えます。ガスを徐々に放出して最終的には中心部分だけが残り「白色矮星」と呼ばれる小さな星になります。そしてその周辺には、放出したガスが取り囲むように集まって、惑星状星雲と呼ばれる淡い星雲ができます。

(4)太陽の8倍よりも重い恒星の場合、超新星爆発を起こして壮絶な死を迎えます。この際、外層は吹き飛びますが、恒星の中心部分は重力崩壊を起こして超高密度な「中性子星」が残ります。

(5)太陽の25~30倍以上重い星の場合、中性子星ではなく、ブラックホールが形成されるようです。
ブラックホールについては、後の章で説明します。


なお、宇宙の始まりの直前は? 宇宙の最後は? については後の章であらためて触れる予定です。



by jiriki-tachikawa | 2014-03-27 00:00 | 不思議メールマガジン

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