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富士健康クラブ

60.見えない世界

60.見えない世界


「ガンを予防しましょう」というタイトルで1年半にわたって発行してきた
当メールマガジンですが、次号をもって一区切りをつけたいと思っています。


1.視点

世間一般の常識とは大分異なる視点でメールマガジンを書いてきました。
従来のガン予防の中心は、食事、運動、休養などでした。もちろんこれらは
重要ですが、それだけで本当にガン予防ができるのかと考えると「不十分!」
と言わざるを得ないと思っています。
現実にガン患者は減るどころか増え続けています。

筆者の視点は、「生命力」です。
「ガン予防」のキーワードは「生命力」であると捉えています。
同じ地域で似通った環境で生活していても、ガンに罹る人もいれば罹らない
人もいます。
また、誰でも体内に毎日数千個のガンの卵が発生しているとも言われています。
それでも「生命力」が高く維持されていれば、からだの防衛力、自然治癒力、
免疫力が働いて、ガン発症の可能性が小さくなります。


2.問題点

(1)本メールマガジンの問題点は、次のようなものではないでしょうか。

「気」とか、「気のからだ」とか言っているが、そんなものが本当にある
のか、いったい何処にあるのか。

確かにこれらは目に見えません。
科学的に証明することができないかも知れません。
でも多少の訓練(例えば気功)で殆どの人が感じることができます。

(2)目に見えないから、観測できないからといって否定することは正しく
ありません。逆にこれらを想定しないと説明できない現象が多々あります。
それらのいくつかは既にご紹介してきました。
否定してしまうと、それらを見て見ぬふりをせざるを得なくなります。
広い世界を自ら狭く限定し、場合によっては判断を誤る可能性もあり得ます。
大きな可能性を自ら放棄してしまう可能性もあり得ます。

(3)この宇宙は、惑星や恒星や銀河や銀河団などの「物質」だけでできて
いる訳ではありません。最新の科学では、物質の総合計は全宇宙のわずか
5%足らずであることが分かってきています。
残りの95%以上については、現在は未知の状態であり、ダークマターとか
ダークエネルギーと呼んで研究が行われています。
これらは「気」と大いに関係があると筆者は考えています。

(4)人間の「いのち」とは何か? という問題とも「気」は密接に関連
します。「いのち」は、直接見ることはできません。
現代科学でも、西洋医学でも「いのちとは何か」については殆ど触れません。
生体と死体の差は歴然としているのに、その違いを本質的に解明できないで
います。「いのち」は見て見ぬふりをされている と言っても過言ではない
かも知れません。
「いのち」を視野から外した医学や医療や健康法が、本質を捉えられる筈が
ありません。その意味で、現代西洋医学は極めて不完全であると思います。
ガン予防においても不完全な見解しか示せていません。


3.見えない世界

多くの皆様は「般若心経」を読まれたことがあると思います。
でも、何度読んでも解ったような解らないような、何となく曖昧模糊とした
感想をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
般若心経の中に、「色即是空、空即是色」という有名な言葉があります。
「色」とは、かたちあるもの、「空」はかたちのないもの という意味合い
です。そのまま訳すと意味不明になります。
「空」を、何もない空っぽと考えると全く先に進めません。

筆者は、「空」は、見えない世界、すなわち「気」や「心」や「いのち」
などが主役を成す高次元の宇宙を指していると考えています。

筆者の仮説では、「気」は根源のエネルギーであり、宇宙全体に遍く拡がって
います。「心」は「気の海」の波であり、振動であり、動きであり、したが
って心の拡がりも無限です。
これらを「空」という言葉で表していると考えます。

「空即是色」
・目に見えない世界は、目に見える物理的な世界を覆っています。
包含しています。超越しています。

「色即是空」
・目に見える世界は、見えない世界があってこそ存在できます。
目に見える世界は、見えない世界に帰するのです。


4.般若心経と科学の関係

古くさい仏教経典と、最新の科学との間に関係などあるのか と思われる
方が多いかも知れません。

(1)「般若心経」は、正式には「般若波羅蜜多心経」(はんにゃはらみた
しんぎょう)と呼ばれ、600巻あると言われる「大般若経」の「超要約版」
です。日本で目にする般若心経は、唐代の玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)
が、サンスクリット語から漢訳したものです。西遊記のモデルと言われる
玄奘三蔵が、インドに大旅行をして持ち帰った多数の経典のひとつと言われ
ています。

般若心経にはもうひとつの系統があり、インドのパーリ語から英語に翻訳され
欧米で読まれているものもあります。若干内容が異なる点もありますが、
こちらの方が比較的に分かり易いようです。
いずれも平易な説明はないのでその解釈は簡単ではありません。

(2)真空は、一切何も無い空間ですから、「真」の「空」と呼んでいますが、
実は「真」の「空」などないことが最先端の現代物理学の実験で確かめられ
ています。
真空の筈の何もない空間から突然「素粒子」と「反素粒子」が2つ飛び出し
ます。そして2つが合体するとあと片もなく消えてなくなります。
「対生成、対消滅」と呼ばれ、現代物理学では周知の事実になっています。

(3)この宇宙に、一切何も無い空間は存在しないのです。空間には見えない
何かがギッシリ詰まっており、絶えず飛び出したり消えたりを繰り返して
いることが判ってきました。
まさに「色即是空、空即是色」が現実に、超ミクロの世界で日常的に起きて
いることが科学で確かめられています。
2000年前の仏教経典で既にこのことが言及されていた!!! 
 
「左脳」を主として使う科学の世界と、「右脳」を主として使う仏教の世界が、
全く異なるアプローチでありながら、同じ結論に至っているのです。
最先端の物理学者達が、チベット密教のダライラマを盛んに訪ねて更なる
真理を聞き出そうとした時代もありました。

(4)上記の現象は、筆者の「気とは何か?」 の 「仮説1」と [仮説2] 
を組み合わせると、不思議ではなくなります。
すなわち、宇宙空間は「根源のエネルギー」で満たされています。
高次元の「根源のエネルギー」が3次元の世界に接触すると、目に見える形で
現れ(すなわち物質化して)「素粒子」と「反素粒子」になる場合があります。
3次元空間から離れて高次元側へ戻ると見えなくなるだけです。

(5)科学は基本的に「左脳」の世界です。観測された事実をもとに、論理
を組合せて真理を追究していきます。
一方、「般若心経」に書かれていることは、「右脳」の活動結果であり、
理屈や論理の世界から離れて、心の奥深くで自然に共鳴・共感することで
初めて納得できることなのでしょう。
考えることで得られるのではなく、心を透明にして、無我の心の状態で、
フーっと湧き上がってくる、あるいはすーっと降りてくるものが基本にな
っているように感じます。

(6)これらは、「悟りの境地のひとつ」であり、本質的には言葉や論理で
説明できるものではなく、したがって言葉で、論理で、理解しようとしても
難しいのだと思われます。

(7)宇宙の真理は、科学だけで解き明かすことは出来ません。科学は
見える世界しか対象にできないからです。見える世界と、見えない世界の
両方からアプローチして初めて宇宙の真理が明らかになってくるのだと
思われます。

(8)「気功」、特に「調心」と「調息」は、悟りを得るための方法論を
沢山含んでいます。「気功」は、心のとても深い領域、宇宙の深奥にまで
深く関係するのです。その意味で、「気功」をお勧めしてきました。
「ガンを予防する歩く気功」をご紹介してきたのもその一端です。

(9)一方、生体の「いのち」は、「気のからだ」と同義、あるいはその
現象であると筆者は考えています。「気のからだ」については、筆者の
[仮説3.] と [仮説4.] をご参照ください。

ただし「いのち」は生体だけが持っているわけではないとも考えています。
この話に入り込むと話は複雑になり、いくらでも長くなり、判り難くなって
しまうので以下は省略します。


[補足]  「般若心経」とノーベル賞

戦後間もなく日本人で初めてノーベル賞を贈られた湯川秀樹博士は、般若心経
をヒントにして中間子理論を思いついたと言われています。
原子の中心には、陽子と中性子が集まって原子核を構成しています。
陽子はプラスの電気を持っているので、複数の陽子が接近するとお互いに反発
しあって集合できない筈なのに、何故安定して原子核に留まっているのかが
当時の大きな疑問でした。

湯川博士は、空即是色により、何もない空間に、絶えず現われては消える
中間子を想定するとうまく説明できることに気付きました。そしてその中間子
が後に宇宙線の観測によって実際に確認され、日本人で初めてノーベル物理学
賞を贈られました。

湯川博士の中間子理論を突破口として、現在は素粒子物理学が旺盛を極めて
きており、巨大な高エネルギー実験装置が世界各地で建設されています。


仏教は宇宙の本質・真理を捉えているように思えます。
筆者はつくづく日本人に生まれて良かったと感謝しています。


次回は最終回となります。
以上



by jiriki-tachikawa | 2012-12-06 00:00 | ガン予防メールマガジン

中高年を主対象とする健康・長寿・自己実現のための健康クラブです
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