[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第86号
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第86号
<未解明の謎を読み解く!>
A. 科学の対象領域外の謎
A―3.透視
1.透視とは何か?
「透視」とは、通常肉眼では見ることができない物や風景などを見通すことです。
例えば、物の裏側を見通したり、箱や封筒の中に収められたものを見通すことです。
100km、10,000km離れた遠隔地の様子を見通す場合は、遠隔透視(リモートビューイング)と言います。昔は千里眼などと呼ばれていました。
透視というと「あり得ない!」と頭から否定される方が多いかと思います。
2.透視の実験
日本では明治43年、福来友吉(東京帝国大学助教授、心理学者)が、透視能力を持つ複数の日本人の透視実験を行いましたが、当時の世相から様々な批判を浴びました。
1962年、米国デューク大学超心理学研究室のガイサー・プラットが、バベル・ステパネクの透視能力を実験・研究し、その結果を科学論文誌「ネイチャー」に発表しています。
1973年、米国スタンフォード研究所のハロルド・パトーフは、インゴ・スワンらの持つ「遠隔透視能力」の実験を行いました。緯度と経度で指定した地球上の遠隔地の様子を、室内に座ったままの状態で見通す透視実験です。インゴ・スワンは、目的地の地形描写や建物の特徴表現に優れ、他の者は、ターゲット場所の全体的な雰囲気を感じ取るなど、能力者によって感じ方や、得意・不得意が異なりました。この実験は、下記のアメリカ陸軍の超極秘計画「スターゲイト・プロジェクト」につながります。
3.透視の実例
3-1.アメリカ陸軍の遠隔透視部隊
東西冷戦時代にアメリカやソ連で軍事用として遠隔透視(リモートビューイング)が盛んに研究されていました。米国では上記の「スターゲイト・プロジェクト」が、スタンフォード研究所内で継続的に研究、実施されました。
敵基地の風景や構造物・設備などを、数千キロ離れた場所から遠隔透視する実験であり、特別な道具は一切使いません。ソ連との厳しい冷戦時代であり、実験というよりは実用を目指し、1970年代から冷戦終了後の1994年まで20年も研究が続けられました。
透視は特殊な能力を持った者しかできないと思われがちですが、訓練により誰でもできることが判っています。実際、アメリカ陸軍の遠隔透視部隊は普通の一般の軍人で構成されました。これらの透視ノウハウを集約し一般化した「透視の技術セミナー」が日本でも開催されていました。もちろんインチキではありません。私も試しに2回だけ参加したことがあります。
3-2.幼児の透視能力
人間は幼児の頃、見えないものを感じる能力を持っているという説があります。多くは母親とのつながりの中で自然に発揮される能力のようですが、こんな例が複数報告されています。
1枚10数cm四方の紙片の裏面に、○や△やXなど簡単な記号などを一つだけ書いて、中が見えないように丸めて沢山の紙の玉を作ります。一つの紙の玉を幼児の手に握らせたままて、紙に何が書いてあるか聞きます。最初は答えられませんが何度も繰り返し続けていると、開いて見なくても握っているだけで次第に中身を当てられるようになるようです。ところがこの能力は3~4歳になると自然に消えてしまいます。多くの親自身が信じられない現象ですから、ほとんど試すこともないまま子供は成長し、能力も消失してしまいます。
3-3.若手芸人の透視実験
以前、民放のTV番組で、透視実験の一部始終をドキュメンタリーとして放映したことがあります。男女の若手芸人たち合計10数名が、1泊2日の合宿を行いました。
主催者側がたくさんの紙コップを用意して、一部の紙コップの裏側に星マーク(☆)を書いて、床にバラバラに置きます。普通に上から見ても裏側は全く見えませんから、星マークが書いてあるコップか、書いていないコップなのか分かりません。
芸人たちは各紙コップの裏側の星マークの有無を当てるように様々に努力しますが、当然ながら最初はなかなか当たりせん。しかし1日目が終了する頃になると、当てる頻度が多くなる女性がでてきます。
2日目になると、その女性の当たる確率がますます増加してきます。周りの人たちが彼女から「コツ」を聞き出してその通りに試してみると、彼らも当てられるようになっていきました。そして2日目の最後の頃は、ほぼ全員がそれなりに当たるようになっていました。
もちろんこの透視実験はやらせではありません。しかし、何故そのようなことができるのか誰にも説明はできません。そのような事実があったという報告であり、問題提起した形で終了していました。
幼児の場合は、○や△やXなど記号そのものを当てていましたが、この実験対象は全員が大人のため、星マークの有無を当てるだけです。でも普通の大人ではできないことが、僅か2日のトレーニングで出来るようになっていました。
4.仮説に基づく謎解き
人間の「表面意識」は、目・耳・鼻などの感覚器官からの情報を、主として脳で認識します。その「表面意識」は絶えず「気の海」に投影されて「個人的無意識」となり、表と裏の対応関係が生じています。
一方「個人的無意識」は高次元空間に拡がっているため、空間や時間を超越します。したがって、目では見えないものも「個人的無意識」が感じ取ることがあり、それが表面意識に伝達されると透視や遠隔透視が出来てしまうことになります。
もし上記の説明で解り難い場合は、「自我」の拡大という概念の説明では如何でしょうか。
意識の主体を「自我」と呼び、表面意識の自我と、それが「気の海」に投影された潜在意識の自我とが、表と裏の関係で存在します。意識を拡げよう、自我を大きく拡げようとすると、潜在意識の自我も大きく拡がります。そして紙コップの裏側にまで意識が広がって裏の状況が分かると、それが表面意識の自我に伝わり得ます。
これにより、部屋の内部だけでなく、遥か遠方の10,000kmの先の風景でも認識できてしまうことになります。意識(自我)を地球の外側、さらに月の外側まで拡げて、月の裏側の様子をスケッチした人も複数います。
「自我を拡げる」ことは、人間観を拡げ世界観を拡げることにもつながるような気がします。
5.上記に関係する仮説群
<<仮説1>> 宇宙空間に「根源のエネルギー」が拡がっている。
<<仮説2>> 「根源のエネルギー」は3次元よりも次元の高い「高次元の空間」に拡がっている。
<<仮説5>> 「根源のエネルギー」は万物の根源であり、「気」とも呼ぶ。
<<仮説6>> 「気の海」の振動を「心」と総称する。
<<仮説7>> 脳細胞の活動は振動となって「気の海」に拡がる。
<<仮説9>> 生命体に生ずる心を「意識」と呼ぶ。
生命体は自我を中心にして生命活動を営む。
<<<仮説10>> 全ての生命体は意識を持つ。
脳を持つ動物は顕在意識と潜在意識を持つ。
<<仮説11>> すべての生命体は「気のからだ」に包まれている。
「気のからだ」は「肉体のからだ」にエネルギーと情報を供給する。
<<仮説12>> 人類の「意識」は互いにつながり得る。
<<仮説13>> 「意識」は消えずに残り得る。
富士健康クラブ
関口 素男
sekiguchi.m@ozzio.jp
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第85号
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第85号
<未解明の謎を読み解く!>
A. 科学の対象領域外の謎
リーディングとは何か?
リーディング(READING)とは、本や新聞などの文字を読むことが原義ですが、ここでは人間に関する「目には見えない様々な情報」を読み取ることを言います。スピリチュアル・リーディングと呼ぶこともあります。
例えば「相手の心の状態、肉体の状態、人間関係、感情など」を読み取りますが、言語・表情・身振りなどは一切使用しません。ただ静かに相手と対面するだけで、相手の状態を感じ取る、あるいは読み解きます。
リーディングできる人は「リーダー」、「能力者」、「霊能者」などと呼ばれます。
テレビ番組でリーディングする様子が時々放映されてきています。「リーダー」が、悩みを抱える相談者と相対して、悩みの内容や原因や解決法を読み解く実例や、「能力者」が犯罪捜査のためにFBIや警察に協力する例など、様々な事例が放映されてきています。
これらには賛否両論あると思います。すんなり受け入れる方、TV番組なのだから台本通りに制作した作り話に過ぎないと思う方、様々かと思います。
リーディング能力のレベルは、リーダーによって様々です。なかには怪しい人もいると思います。しかし確かな能力を持った方がいることは私自身が実体験しています。
なお、リーディングは、占い(四柱推命、星占い、カード占い、手相占いなど)とはまったく異なります。古代から続くシャーマンの技法や、ご神託、お告げ、預言などの系統とも異なりますが、部分的に少し似ている面があるかも知れません。
2.リーディングの実例
私自身、東京のある有名リーダーにリーディングしてもらったことがあります。
3mほど離れて初めて対面した時、じっと私を見つめ、私自身は何も話していないのに、数秒後には流れるように私に関する話をはじめ、私しか知らない筈の個人情報をいくつか言い当てました。そして私の守護神は誰それ、守護霊は先祖のこの方、あの方、前世ではこのようなことをしていたなど、次々とお話が続きました。
守護霊や前世のことは私自身まったく知らないので真偽の判断はできませんが、個人情報は当たっていました。
次の機会に、私の友人の妹さんの写真を持参して能力者に見てもらいました。何か病気に罹っていないか相談したところ、直ぐに顔を曇らせてしまいました。手をご自分の胸に当てて、ここに腫瘍があると言い、対処方法を話してくれました。実はその妹さんは以前から、物を飲み込み難いと訴えており、それがだんだん辛くなってきたので、友人が心配して私に相談してきました。
妹とそのかかり付けの医者は食道の問題ではと考えており、リーダーのお話や対処法を伝えても信じることができなかったようです。残念ながらその妹さんはそれから半年後にガンで亡くなりました。リーディングの内容が当たっていたことになります。
能力者は、誰かの写真を見ただけでも、その人の身体の状況が、ご自分の身体に投影される、反映されるようです。
3.リーディングの方法は?
リーディングの方法は、リーダーによって異なりますが、いくつかのタイプがあるようです。
(1) 自然に分かってしまうタイプ
リーダーが相談者に意識を向けるだけで相談者のことが自然に分かってしまうタイプです。私が体験した上記の有名リーダーのタイプです。相談者が目の前に居なくても、写真を見せただけでも分かってしまいます。
このタイプは、どうしてリーディング出来るかについて訊かれても、リーダー自身が説明できないかも知れません。多分「自然に分かってしまうの!」で終わりです。
そして、相談者の課題をどのように解決したら良いのかについても、自然に解決法が浮かんできてしまうようです。理屈や方法論は意識していないようです。なお上記の有名リーダーは神道系の家系だったようです。
(2)リーディング・スクールの手順による方法
世界にはいくつかのリーディング・スクールや連続講座があり、日本にもあります。著名なリーダーの経験を基にしてカリキュラムが作られ、2年~3年のリーディング・スクールが開講されています。具体的な方法論はそれぞれ異なるようです。卒業して実力をつけるためにはある程度の資質と資金が必要です。
このタイプのリーダーは、スピリチャル系の方が多いようです。
(3)相談者のオーラやチャクラを見るタイプ
オーラとは、相談者の周囲に拡がるエネルギー体の一種です。チャクラとは、相談者の体内の7つのエネルギー・センターです。普通の人は、オーラもチャクラも見えませんが、生まれつき、あるいは訓練によって見える、あるいは感じるようになります。
リーディング・スクールの中では、オーラやチャクラを見ることによって相談者の状態を読み解くタイプが多いようです。
私自身は見えませんが、私の友人・知人にはオーラが見える人が何人もいます。相談者の状態によって、光の色や層が微妙に変化して見えるようです。そして光の色や形によって意味合いが変わるようです。
(4) 相談者のエネルギー体を読むタイプ
リーダーは相談者のエネルギー体を順番にチェックしていきます。エネルギー体の歪の有無、エネルギー体の強弱、質、他者との関係性などをチェックして相談者の問題点を洗い出していきます。そして相談者のエネルギー体を整えることで課題を解決しようとするタイプです。
4.仮説に基づく謎解き
リーディングの原理は、私の仮説に基づくと簡単に説明することができます。すなわち:
「リーダーの心・意識は「気の海」の振動です。相談者の心・意識も「気の海」の別の振動です。「気の海」の中に境界はありませんから、条件が合えば共鳴現象によって、2つの心・意識の間で、情報が伝わり得ます。そしてリーダーは相談者の様々な状態を読み取ることができます。二人の間の距離や時間は超越します。」
もう少しだけ補足します。
「表面意識」と「潜在意識」に分けて考えてみます。
「潜在意識」は「気の海」の振動ですから、高次元空間の性質により距離や時間は超越します。「表面意識」は脳細胞の活動にもとづく物理的な作用が基になっていると考えられます。
リーディングの際の情報ルートは、リーダーの表面意識から潜在意識へ、そこから相談者の潜在意識へ、そこから相談者の情報がリーダーの潜在意識へ、さらにリーダーの表面意識に伝わると考えられます。相談者の表面意識は基本的には参照されません。
リーダーの潜在意識が、相談者の潜在意識と共振することで、相談者の情報がリーダーの潜在意識に伝わります。相談者自身の表面意識が認識できない潜在意識、すなわち相談者が知らない深部の情報までがリーダーの潜在意識に伝わり得ます。だからリーダーは言葉で会話をしなくても、相談者の内部事情まで分かってしまうことがあるのです。
潜在意識のレベルでは距離や時間は超越しますので、実際にはルートとか所要時間などの3次元的な概念はなく、すべて一瞬で総合的・融合的に情報が伝わると考えられます。
ただし、それがリーダーの潜在意識から表面意識に上がる場合は、様々な要因によって情報が損なわれる可能性があります。リーダーの表面意識内の他の要因や、物理的な要因などが影響するようです。リーディングの正確性・妥当性は、これらのリーダー側の要因・資質などが大きく影響すると考えられます。
もちろん、誰でもリーディングが出来るわけではありません。
リーディング出来る人は次のように大きく3分されます。
(1)生まれつきリーディング能力が備わっている場合
生まれつきリーディング能力が備わっているので、他の人も同じような能力を持っていると当人は思いこんでいます。成長過程のある時に、そうではなく自分だけが能力を持っていることに気付きます。神道系、仏教系、キリスト教系など宗教に関わる家系に比較的に多いようですが、そうでない人もいます。
(2)後天的に能力を突然得る場合
人生の途中までは普通人として生活を送っていた人が、ある時に突然、能力を得てしまう人がおられます。病気をした後や、高熱を出した後などに、気が付いたら能力が身に付いていた人もおられます。
(3)トレーニングによって能力を得る場合
寺や神社における宗教修行によって能力を得る人、またリーディング・スクールに通ったり、個人的に有能リーダーに弟子入りしたりして能力を得る人がおられます。
5.上記に関係する仮説群
<<仮説1>> 宇宙空間に「根源のエネルギー」が拡がっている。
<<仮説2>> 「根源のエネルギー」は3次元よりも次元の高い「高次元の空間」に拡がっている。
<<仮説5>> 「根源のエネルギー」は万物の根源であり、「気」 とも呼ぶ。
<<仮説6>> 「気の海」の振動を「心」と総称する。
<<仮説7>> 脳細胞の活動は振動となって「気の海」に拡がる。
<<仮説9>> 生命体に生ずる心を「意識」と呼ぶ。
意識の主体を「自我」と呼ぶ。
生命体は自我を中心にして生命活動を営む。
<<仮説12>> 人類の「意識」は互いにつながり得る。
<<仮説13>> 「意識」は消えずに残り得る。
富士健康クラブ
関口 素男
sekiguchi.m@ozzio.jp
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第84号
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第84号
<未解明の謎を読み解く!>
世の中には未解明な謎が無数にあります。現代科学でも説明できない謎です。科学の対象領域内の謎も多数ありますが、特に科学の対象領域外の謎は更に無数にあります。科学の対象領域外の謎は、非物質(心・意識・いのち・気など)に関わる謎が大多数を占めています。
A. 科学の対象領域外の謎
A-1.テレパシー
テレパシーとは?
テレパシー (telepathy) とは、ある人の心の内容が、離れた場所にいる他の人の心に伝わる現象のことを言います。すなわち、言葉・表情・身振りなどを全く使わなくても、たとえ1km離れても、1000km離れても、心が伝わる現象のことです。
そんな馬鹿なと思う人、あるかも知れないと思う人、様々かと思います。皆さんは如何でしょうか。
2001年にギャラップ社が米国で調査を行いました。結果は、米国人の36%の人々がテレパシーの存在を信じている、35%の人々が信じない、26%の人々が態度を決めかねる、とのことでした。5分5分ですね。
テレパシーの実例は無数にありますが、とても遠距離の例をご紹介します。
もう10年以上前になりますが、複数回新聞記事に掲載された南太平洋を横断する単独ヨットレースに関する記事です。たしかタヒチ島からオーストラリア東海岸の港を目指す単独ヨットレースのお話です。
レースに参加したひとりの日本人男性が暴風に遭って遭難しました。同時にタヒチをスタートした他のヨットは嵐に遭いながらも何とか全艇ゴールできましたが、その日本人男性のヨットは、強風のためメインマストが折れて航行不能になり通信手段も全て失われました。
主催者側は広範囲を捜索しましたが見つけることが出来ず、数か月後にたまたま漂流中のヨットの近くを通った船舶に発見されて男性は無事に救助されました。
救助された男性は、漂流中あまり心配も悲観もしていなかったと語りました。何故なら日本に居た奥さんとテレパシーで心がつながって、必要なやり取りができていたからと語りました。奥さんの方も旦那さんからのメッセージが頻繁にあり、必ず救助されることを確信していたので心配していなかったと話しました。
日本と南太平洋との距離はヨットの位置にもよりますが1万キロ前後ありますから、その遠距離を超えて、心が伝わっていたことになります。
2.虫の知らせ
日本には昔から「虫の知らせ」という言葉がありますね。遠く離れて住んでいる家族や親類が危険に遭遇したり、あるいは亡くなる際に、胸騒ぎを感じたりすることがあります。あるいはその人の姿が夢枕にたつこともあります。後になってから、いわゆる「虫の知らせ」であったことが判ります。ご自身やご家族で「虫の知らせ」を実体験された方が居られないでしょうか。
「虫の知らせ」も、「テレパシー」と同様な現象と考えられます。
日本や中国で昔から、人体の中には見えない不思議な虫が住み、人の感情や意識をコントロールしたり、伝達したりすると考えられていました。その虫が働いた結果が「虫の知らせ」ということになります。今でも時々「腹の虫がおさまらない」、「虫の居所が悪い」などの言葉が使われますね。
3.シンクロニシティ
シンクロニシティ(共時性)とは、「意味のある偶然の一致」のことを言い、深層心理学者ユングが提唱した概念です。馴染みのない言葉かと思いますが、実体験されたことがある方がおられるかも知れません。
例えば、ある人のことを考えていたら、突然その人から電話がかかってきたり、ずっとあることを考えていたら、たまたま見たテレビや雑誌で「ドンピシャ」でそのことが取り上げられたり・・・などです。
通常なら起こらないような偶然の一致が起こるため、実際に体験すると誰でも驚くと思います。シンクロニシティが続けて起こるときは、何らかの強いメッセージやサインがその中に隠されていると考えられています。
シンクロニシティは、タイミングに注目した概念ですが、そのしくみの根底はテレパシーや虫の知らせと同根と考えられます。
4.科学的な実験
これらの現象に対して多くの科学者は、確率計算結果を示して、それは「単なる偶然」の一致に過ぎないと説明しようとします。しかし全ての現象を「単なる偶然」の一致で片付けることはできそうにありません。
一方、一部の科学者達によって、テレパシーに関して様々な科学的実験が行われてきています。ガンツフェルト実験、ワッカーマンの実験(2003年)、ラディンの実験(2004年)、リアナ・スタンディッシュの実験(2015年)などが良く知られています。
どの実験でも、離れた場所にいる2人が、通常の意思疎通が全くできない状態においても、何らかの心・情報が伝わるという結果が得られています。しかし、その理由はまったく説明できていません。最先端物理学で知られている「量子もつれ」現象が影響しているのではと推測している段階に過ぎません。
数年前、NHKプレミアムでも放送されましたので、上記の4例目をもう少し補足します。
米ワシントン大学のリアナ・スタンディッシュ博士(脳神経学)は、十分離れた場所にいるパートナーの男女(送信者・受信者)の脳の状態を調べることによって「テレパシー」の実験を行いました。送信者側に目から映像刺激を与えると、遠く離れた場所にいて眼を閉じている受信者側の脳にもその影響が現われるという実験です。
受信者は「fMRI」という断層写真撮影装置に入って目を閉じた状態で脳を観察されています。送信者は離れた別室でテレビ画面に映る試験用の画面をしっかり眺めます。画面は時々大きく激しく変化します。激しく変化する時、見ている送信者の脳だけでなく、離れた部屋にいる受信者の脳にも同じ変化が現われることが観察されました。
仲の良い男女のペアが複数組実験に参加しましたが全員に同じ現象が確認されました。すなわち二人の間で五感が全く働かない状況でも、心が伝わることが明らかになっています。
しかし現代科学ではその理由・仕組みをまったく説明できません。
5.仮説に基づく謎解き
テレパシーも、虫の知らせも、シンクロニシティーも、私の仮説に基づくと容易に説明することができます。すなわち:
「人の心・意識は「気の海」の振動です。空間的に離れた別の人の心・意識も「気の海」の別の振動です。「気の海」の中に境界はありませんから、条件が合えば共鳴現象によって、2つの心・意識の間で、情報が伝わり得ます。二つの音叉の周波数が同じであれば、片方を振動させると離れた他方も振動を始めるのと同じ原理です。」
テレパシーなどは「心のつながり」の一つの形態と考えれば、特に不思議なことではありませんね。もちろん、誰でも何時でもテレパシーなどが成立するわけではありません。ではどんな条件が必要なのでしょうか。
2人を、送信者と受信者に分けて考えてみます。日頃から送信者と受信者の心が通じ合っている、互いに思いやり合っていることが大事と思われます。例えて言えば、お互いのパラボラアンテナが向き合っている必要がありそうです。そうであっても、受信者の心が乱れて受信困難な状態では当然つながり難くなります。当然ながら送信者の意識・切迫感が強いほど相手に伝わり易そうです。
なお、送信者は生きている人に限りません。既に亡くなった人の霊が送信者になることがあり得ます。父母、祖父母、ご先祖さま、守護霊などが、送信者になる場合が多いようです。
えーっ? はい! そのような例が少なからずあります。亡くなった人の霊も「気の海」の振動だからつながり得るのです。
「気の海」は高次元空間ですから、3次元空間のように距離や時間の制約を受けません。たとえ10,000km離れていても減衰することなく情報が伝わり得ます。
また、たとえ時間的にずれることがあっても伝わり得ます。すなわち、2人が同じ時刻に覚醒していなくても、情報が伝わり得ます。このことは、数時間のズレに限りません。1000年以上前に生きていた人の心・意識ともつながり得ます。この実例はいずれご紹介いたします。「気の海」の高次元空間は、空間・時間を超越します。
6.上記に関係する仮説
<<仮説1>> 宇宙空間に「根源のエネルギー」が拡がっている。
<<仮説2>> 「根源のエネルギー」は3次元よりも次元の高い「高次元の空間」に拡がっている。
<<仮説5>> 「根源のエネルギー」は万物の根源であり、「気」とも呼ぶ。
<<仮説6>> 「気の海」の振動を「心」と総称する。
<<仮説7>> 脳細胞の活動は振動となって「気の海」に拡がる。
<<仮説9>> 生命体に生ずる心を「意識」と呼ぶ。
意識の主体を「自我」と呼ぶ。
生命体は自我を中心にして生命活動を営む。
<<仮説12>> 人類の「意識」は互いにつながり得る。
<<仮説13>> 「意識」は消えずに残り得る。
富士健康クラブ
関口 素男
sekiguchi.m@ozzio.jp
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第83号
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第83号
生命体の本質は?
6. 「潜在意識」とは何か?
6-3.人間の「表面意識」に影響を及ぼす「潜在意識」
既にご説明してきましたように、人間の「表面意識」に影響を及ぼし得る「潜在意識」は、大別すると下記4種になります。
(1)生きている人間の「表面意識」が、「気の海」に投影された「潜在意識」 ユングの言う「個人的無意識」に相当します。
(2)無数の死後の生物の「潜在意識」
(3)様々な「種」ごとの「発展意識」
(4)様々な「知識・叡智」
(2)、(3)、(4)に関して、ユングは明確には述べてはいませんが、全体としてはユングの言う「集合的無意識」の範囲に相当するかと思います。
これらの「潜在意識」が「表面意識」に及ぼす影響について考えてみます。
1.ユングの言う「個人的無意識」
「個人的無意識」は自分自身の表面意識の全記録ですから、共振すれば表面意識に反映されます。脳の記憶が思い出せない場合でも、潜在意識から取り出して思い出せることが時々あります。自分自身の「個人的無意識」だけでなく、他人の「個人的無意識」の一部が、自分の「表面意識」に反映されることもあります。いわゆる「リーディング」(他人の心の状態などを読み解くこと)もその例です。ただし誰でもできるわけではなくテクニックや修練が必要です。
2.無数の死後の生物の「潜在意識」
死後の生物の「潜在意識」も「表面意識」に反映されることがあります。例えば、生きていた時に親しかった人々、特に身内・先祖・友人・仲間の意識などが、表面意識に影響を及ぼし易いと考えられます。また可愛がった犬・猫などペットの意識もつながり易いと思います。共振部分が多いと考えられるからです。
一方、全く知らない人の死後の意識から影響を受けることがあり得ます。本人は知らなくても、先祖やいわゆる守護霊などからの働きかけを受けることがあり得ます。その場合は、本人ではなく、先祖や守護霊などが積極的に共振を促した結果と思われます。先祖や守護霊などの想いのエネルギーが強いほど共振し易くなります。
また「意識」の防御機能が弱い人の場合、他の意識からの働きかけによって「憑依」や「多重人格障害」などの症状が現れることがあります。この場合、死後の意識だけでなく、生きている他人の意識の働きかけを受ける場合もあります。
3.様々な「種」ごとの「発展意識」
環境の激変などが無い通常状態では、「種」ごとの「発展意識」と、各個人の表面意識のつながりは少ないと思います。人類存亡の危機、例えば、新型コロナよりはるかに凶暴性の高いウイルスが発生し未曽有のパンデミックが起きてしまった場合を想定します。
仮りに世界人口が1/10以下にまで激減するような事態になったとすると、人類の「発展意識」との共振を感じられる人が増えてくるかも知れません。そして残された人類と、人類の「発展意識」との間で、様々な情報交換、対策模索などが活発化すると考えられます。
4.様々な「知識・叡智」
「知識・叡智」とは条件が合えばつながることがあります。ふっと閃いた、降ってきた、などです。その「知識・叡智」は、誰のものか、いつの時代のものか、どの地域のものかなどは関係ありません。場合によっては、地球外の他の天体で発生したものかも知れません。
表面意識が波立っている騒々しい状態では当然つながりません。こころがリラックスしている必要があり、また何がしかの条件・テクニックが必要なようです。
人間の脳は、表面意識と潜在意識との間の、通信機能あるいは送受信アンテナの役割も担っていると考えられます。
6-4.「潜在意識」と「阿頼耶識」
仏教の中に「阿頼耶識」(アラヤシキ)という言葉があります。アラヤとはサンスクリット語で「蔵」(くら)のことですから、アラヤシキとは「蔵」にある「識」、すなわち「蔵識」=識が一杯集まっている蔵 という意味になります。
大乗仏教では、私たちの心を8つに分けて、「八識」と呼んでいます。
1.眼識(げんしき) 2.耳識(にしき) 3.鼻識(びしき)4.舌識(ぜっしき)
5.身識(しんしき) 6.意識(いしき) 7.末那識(まなしき)8.阿頼耶識(あらやしき)
1~5は、いわゆる五感に対応する心・意識です。6の意識が、五感に対する認識・判断・行動・記憶などを司る心・意識であり、ここまでは表面意識に相当します。
7、8は潜在意識に相当します。
先ず、7.末那識(まなしき)は、執着心をまとった「自我」(自己)に相当します。
8.阿頼耶識(あらやしき)は、私の言っている「気の海」に相当するかと思います。
1~7の心の働きの全てが阿頼耶識に記録され、そして阿頼耶識の情報が逆に1~7に影響を与えます。そして、肉体が滅んでも、阿頼耶識は永久に存続し、蓄えられていた情報(業力)によって、次の世界(来世)が生み出されていくと考えました。そして私たちは生まれ変わり輪廻転生していく、と大乗仏教では考えられています。
阿頼耶識は、私の「気の海」の概念にとても近いと思います。
2000年近く前からこのような概念がありました。恐らく複数の悟者たちによって得られた概念と思われます。それによって、より幅広く様々な現象を説明することができ、また人間と宇宙の本質に迫っていると考えられます。そしてこれは、科学的手法で出来上がったものではなく、共感の手法によって得られた概念と思われます。
<補足> 日本人と仏教
日本の現代仏教はしばしば葬式仏教などと揶揄されます。残念ながら現在の多くの日本人は仏教に関心を持っていないように見受けられます。仏教界自身も仏教の本質を見失いつつあるように見えてしまっています。
しかし仏教には、釈迦を始め多数の悟者や天才たちの幅広い探究結果が、膨大な経典や解説書として残されています。上記の阿頼耶識もそのほんの一部に過ぎません。仏教における人間の心や意識に関する分析は、多岐にわたり極めて精緻であり、2500年にわたって蓄積されてきた宇宙観・知識・叡智が、現代においても世界の知識人たちを魅了します。
本来の仏教は宗教というより高度な哲学体系と言った方が近いのではと私は考えています。そして人間とは何か、どのように生きるべきか、悟りのための方法論など、深淵かつ重要な記述がたくさん残されています。
明治以前の日本人の精神文化の高さが、当時の世界中の文化人から称賛されていたことは既に記述しました。実は「仏教」も、現代世界の科学者、心理学者、哲学者、実業家などから称賛を浴びています。
天才科学者アインシュタインは、仏教に大きな期待を寄せました。「現代科学に欠けているものを埋め合わせてくれる宗教それは「仏教」です。仏教は、近代科学と両立可能な唯一の宗教です。」 前出のユング(スイスの心理学者)も、「仏教はこれまで世界が見た最も完璧な宗教である」と言っています。そして大乗仏教の「阿頼耶識」が、ユングの集合的無意識の発想の元になったと考えられます。
ニーチェ(ドイツの哲学者)は、「仏教は歴史的に見てただ一つの論理的、現実的宗教である」と言っています。ショーペンハウアー(ドイツの哲学者)も、「私は他のすべての宗教より仏教に卓越性を認めざるをえない」。 バートランド・ラッセル(イギリスの哲学者・数学者)は、「今日の宗教では仏教がベストだ。その教えは深遠かつ合理的である」と言っています。
さらにスティーブ・ジョブズ(米国アップル社創業者)は、若い頃から仏教に関心を持ち、日本で僧侶になろうかと真剣に考えたほど、熱心に学んでいたといいます。
唯一の天地創造神を前提にするキリスト教やイスラム教は、科学の発達とともに、その教義の根幹が揺らいできています。欧米の科学者、哲学者などはそれらに代わる宇宙の真理を仏教に見出し始めているようです。人間が「より良く生きるための叡智」を仏教の中に発見したのです。
仏教はインドで生まれましたが、インド・中国では早くから衰退してしまいました。それ以降、大乗仏教は日本で発展して現代まで営々と続いてきています。残念ながら欧米の物質文明を志向する明治政府により「廃仏毀釈」が進められ、それまで30万あった寺が僅か6万以下に減少するほど確実に衰退しつつあり、残念ながら葬式仏教に成り下がってきています。
しかしながら、現代日本人の多くは気付いていませんが、聖徳太子以来1500年の永きにわたって、知らず知らずのうちに大乗仏教的な宇宙観、ものの考え方、振る舞いが日本人の潜在意識に染み渡ってきています。それが日本人の精神風土の基盤のひとつになっています。だからこそ日本人は、「(理解している)世界の人々」から称賛されるのだと思います。大乗仏教は「真理」にとても近いと思われます。
日本人は、日本的なものの考え方や振る舞いの素晴らしさ、日本人自体の素晴らしさについてもっと誇りを持っても良いかと思います。いや、持たなければいけないと思います。
6-5.生命体の本質は? 宇宙の本質は?
生きている生物は、「からだ」と「意識体」で構成されますが、「からだ」は死後消滅します。そして「意識体」だけが残存します。からだは「意識体」を収めるための入れ物に過ぎないと考えると、生命体の本質は「意識体」であるということになります。意識体は「生命エネルギー+生命情報+意識」で成り立っていますから、すべて「気の海」とその振動であるということができます。
すなわち「生命体の本質は「気の海」の振動である」ということになります。
一方「根源のエネルギー」が凝縮すると物質として見えるのですが、それは「気の海」の一種の振動の結果であると考えることができます(超ひも理論では物質は極微の線分の振動と考えます)。すなわち宇宙を構成する物質も非物質も、すべて「気の海」の振動であると考えることができます。
結局のところ、「宇宙の本質」は「気の海」の振動であるということになります。そして最も重要なことは、「気の海」の中に境界がありませんから、共振によって「全てがつながり得る」ということになります。そして、宇宙のすべての構成要素は、単独では存在できないことになります。
私の「21の仮説群」をもとにして考えを進めてくると、宇宙の本質や、生命の本質をはじめ、今まで明確に説明できなかった様々な課題や不思議が、大枠として腑に落ちてくるように感じています。
視野を科学の対象範囲の外側までに拡大していますから、科学的な手法で仮説群を証明することはできません。そして見えない世界、高次元の世界の細部まで論ずることもできません。
私は科学分野をはじめ広い分野における様々な「現象や事例」を、幅広くウォッチしてきました。ここ10数年間、幸いなことに今まで仮説群に反するような現象や事例には一切遭遇していません。むしろ仮説群を支持する最新科学記事や報道が散見されてきています。
仮説群は未だ完全ではなくても、大きく間違っていないのでは、と徐々に自信を深めてきています。
できれば皆様から、疑問点・反論・異論などをお寄せ頂ければ嬉しいです。それらにお答えしようとする過程でその都度仮説に立ち返りますので、仮説群の妥当性と限界のチェックにつながるかと思っています。
今回の「生命体の本質は?」については取敢えずここで区切りをつけ、次回からテーマを変える予定です。
<お知らせ>
「宇宙と生命」の謎を読み解く! 連続講座 第6回は、9/13(日)午後に開催の予定でしたが、新型コロナ感染状況を考慮して再延期させて頂きます。あらためてご案内いたしますが、恐らく来春以降になるかと思っております。
また、「宇宙と生命」の謎を読み解く! 連続講座は、毎年10月から翌年3月まで開催してきましたが、今年度10月からのシリーズに関しては、コロナ感染リスクが下がるまで延期の予定です。
富士健康クラブ
関口 素男
sekiguchi.m@ozzio.jp
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第82号
[大宇宙のしくみが解かってきた!「応用編」] 第82号
生命体の本質は?
6. 「潜在意識」とは何か?
「潜在意識」という言葉は、潜っていて見えないが存在する意識という意味合いですが、その解釈は人によって様々と思われます。近代では19世紀のフロイトとユングの時代から使われてきているようです。しかし言葉こそ違いますが、同様の概念は2000年近く前からあります。後でご説明する「阿頼耶識」がそれです。
6-1.フロイトとユング
「意識」には、私たちが意識できる部分と意識できない部分があります。意識できる部分を表面意識(顕在意識)といい、意識できない部分を潜在意識(無意識)と呼んでいます。私たちの意識は2重構造になっていると考えられます。
19世紀に潜在意識(無意識)の重要性に着目したのが、オーストリアの心理学者「ジクムント・フロイト」(1856~1939)です。その後の研究によって、潜在意識は私たちの普段の行動、思考、意思決定にも関わっていることがわかってきました。
潜在意識をさらに探求したのが、スイス生まれの心理学者「カール・グスタフ・ユング」(1875~1961)です。人間の意識に関するユングの説は、よく氷山に例えて説明されています。
普段、私たちが意識している表面意識は、氷山に例えれば海の上に頭を出している小さな部分に相当し、潜在意識は海中に沈んでいる大きな部分に相当します。つまり、表面意識が意識の中に占める割合はほんの一部分に過ぎず、海中に沈んでいる部分、つまり見えない潜在意識が意識の大部分を占めていると考えます。
ユングは潜在意識をさらに2つに分けました。「個人的無意識」と、さらにその奥深くに広がる「集合的無意識」です。すなわち:
意識=表面意識+潜在意識
潜在意識=個人的無意識+集合的無意識
個人的無意識は、生まれてからの各個人の経験から構成された無意識であり、その内容は各個人の人生経験によって異なります。
集合的無意識は、個人の経験の領域を超えて、人類に共通な無意識領域のことを言います。すなわち、潜在意識の奥深くは、自分だけでなく他の人々の潜在意識とつながっているとユングは考えました。
私たちの肉体は、一人一人分離した個体ですが、意識の面から見ると、すべての人間の意識は奥底で一つにつながっていると考えました。「ユング」の仮説については、現在の心理学者でも賛否両論あります。物質重視の心理学者は否定する人が多いと思われます。
私自身は、ユングの集合的無意識論を基本的には支持しています。視野を拡げれば極めて当然と思えてくるようになります。ただし、ユングは何故そのようになるのかについては説明できていません。
6-2.私の考える「潜在意識」
私の考える「潜在意識」は極めてシンプルです。
「潜在意識」とは「気の海」の振動であると考えます。こんなことを言う人はあまりいないかと思います。でも、そう考えると多くの現象や謎が氷解していきます。「気の海」の振動に関しては、これまで数々ご説明してきましたのでここでは繰り返しません。
潜在意識の在りかについて、多くの方々は「右脳である」とか、「脳幹に近い爬虫類脳である」など、脳から一歩も離れませんが、私の説は「脳」ではなく、高次元の「気の海」であると考えます。
(1)「潜在意識」の構成要素
前回の 5-1.生きている生物の「意識」でご説明した通り、生きている人間の「表面意識」は、絶えず「気の海」に投影され続けており、すべてが「気の海」に記録されています。それが「潜在意識」の一部分を構成します。これが「ユング」の言う「個人的無意識」に相当します。
同様に、人間以外の全ての生きている生物の意識も、絶えず「気の海」に投影され続けており、すべてが「気の海」に記録されています。それらも「潜在意識」の一部分を構成します。
そして、「気の海」には、無数の死後の生物の「意識」が浮遊しています。それらは「潜在意識」の大多数を構成しています。さらに、様々な「種」ごとの「発展意識」も「気の海」の振動ですから「潜在意識」の一部です。また、様々な「知識・叡智」も「気の海」の振動ですから「潜在意識」の一部です。
すなわち、「潜在意識」は下記4項目に大別することができます。
(1)生きている人間や生物の「表面意識」が、「気の海」に投影された「意識」
ユングの言う「個人的無意識」に相当します。
(2)無数の死後の生物の「意識」
(3)様々な「種」ごとの「発展意識」
(4)様々な「知識・叡智」
(2)、(3)、(4)が全体としてはユングの言う「集合的無意識」に相当します。ただしユングの言及は上記のほんの一部分だけです。
<補足1> 「知識・叡智」
人間の意識活動の結果として「知識」が生まれます。「知識」も「気の海」の振動であり、潜在意識の一部となります。「類は友を呼ぶ」により、似た「知識」は共振・共鳴して大きくなり、はじめは個人的無意識の一部であったものが、独立した「知識」になり得ます。それらがさらに、共振・集積・統合・昇華されて、より高度な「叡智」と呼ばれるものになり得ます。
なお、「気の海」に浮かぶ「知識・叡智」を、「アカシックレコード」と呼んだり、「虚空蔵」と呼んだりする人々もいます。
(2)「表面意識」と「潜在意識」の相違点
「表面意識」とは、脳(脳を持つ生物)や神経細胞(脳を持たない生物の場合)の活動に伴って生ずる「意識」のことを言います。私たちが日常で「意識」という場合は、「表面意識」を指しています。脳や神経細胞を持たない植物や単細胞生物の場合は、細胞内の動きや振動の総和が「それなりの意識」に相当すると考えます。
「表面意識」が発生するときは、それが絶えず「気の海」に投影され続けて「潜在意識」の一部分を構成します。「潜在意識」は高次元の「気の海」の振動であり、脳や神経細胞などの「物質」とは全くの別次元です。
すなわち、「表面意識」は、3次元空間の物質レベルの振動に基づきますが、「潜在意識」は高次元空間の「気の海」の振動の総和です。前者は物質レベルであり、後者は非物質であり脳の外側の宇宙空間に拡がって存在します。全く異質です。だからこそ私たちは、潜在意識の内容を意識し難いのです。まさに「潜在」なのです。
<補足2> 物質が振動すると「気の海」が振動する
人間が他の生物と比べて突出している要因のひとつに脳の発達があります。
脳は、からだの内側からの情報、および外側からの様々な情報を集め、これらを分析し、判断し、それに基づいて臓器や手足に信号を送って適切な反応を指示します。脳は全身の司令塔の役割を担っています。さらに、知覚・認識・記憶・言語・思考・判断・計画・抑制など高度な情報処理を担当しています。それらは主として脳の神経細胞の活動、動き、振動によっています。脳はコンピュータ機能を持っていると考えられます。
脳細胞や神経細胞はもちろん、全ての生物の細胞は生命活動に際して、電気化学的な作用を伴っています。すなわち細胞内の「電子」が必ず動きます。電子が動くとその周囲に「電磁波」が必ず発生し周囲の空間に拡がっていきます。脳波の測定などに利用されていますね。
「電子」も「電磁波」も物質レベルですから3次元空間の制約を受けます。電磁波は空間に伝播しますが距離に応じて減衰し、かつ刻々と消滅していきます。
一方「電子」が動くと、同時に高次元の「気の海」にも振動が拡がっていきます。
電子に限らず物質が振動すれば、同時に「気の海」にも振動が拡がっていきます。この振動は高次元空間の性質によって減衰することもなく、全ての瞬間が永遠に残存し続けます。
表面意識の発生と同時に、それが「気の海」に投影され、結果として必ず潜在意識が生じます。
(3)「表面意識」と「潜在意識」の連携
前述の通り、生きている生物の「表面意識」は、絶えず「気の海」に投影され続けており、すべてが「気の海」に記録されています。それが「潜在意識」の一部分を構成します。「潜在意識」は情報面において、全ての「表面意識」を完全に包含します。生きている生物の表面意識が、「気の海」に投影され続けるのは共振・共鳴によります。「気の海」は高次元空間なので、3次元空間の様々な振動が共振・共鳴・記録されると考えます。
一方「表面意識」は「潜在意識」の影響を受けます。何故、影響を受けるのか? 「潜在意識」は、元々は「表面意識」の振動に「気の海」が共振したものなので互いに似た者同士であり、相互に共振し易いのです。「表面意識」とその「潜在意識」は強いつながりを持ち、相互に影響し合います。
人間の場合、脳の活動の結果が、脳に記憶される場合と、しっかり記憶されない場合と両方がある筈です。強く意識した記憶は脳に記憶され易いと考えられます。そうでない記憶は脳への記憶が不完全になります。その場合は、脳の記憶をしっかり思い出せないことがあります。
その場合でも「気の海」には全ての情報が記録されています。「気の海」へのアクセスが上手な人はそれらを引出すことで思い出すことが出来ると考えられます。
(4)難解なお話
とても解り難いお話が続いています。すみません。
何故、わけが分からない話を長々と続けるのか、理解に苦しむ方もおられるかと思います。
それは、「より広い範囲で、人間や意識や物質や宇宙に関わる謎や不思議」を説明できる考え方を確立したいからです。人間だけを考える、意識だけを考える、物質だけを考える、宇宙だけを考える、進化だけを考える、など狭く区切って考えると「木を見て森を見ない」ことになってしまいます。
そうではなく「ある一連の考えがすべての謎全体を一挙に解消する」ことを目指しています。その候補が「宇宙のしくみに関する21の仮説」です。
そして、不思議な現象に関する難解な部分を省略してご説明すると「論理が飛躍している」とおしかりを受けてしまいます。分解して段階を踏んでご説明しようとすると、どうしても長文になってしまい、かえって解り難くなっていきます。なかなか難しいですね。
いずれにしても、科学のように観測できる物質だけを対象にしているだけでは、生命体・宇宙の真理に迫れません。たとえ証明できなくても、解り難くても、「視野を拡げて考える」ことが何よりも大事と考えています。
<お知らせ>
「宇宙と生命」の謎を読み解く! 連続講座 第6回は、9/13(日)午後に開催いたします。
日時: 9/13(日)13:25~16:00
場所: 立川市中央図書館ビル5階 女性総合センター「アイム」 第2学習室
東京都立川市曙町2-36-2(JR立川駅北口徒歩3~4分)
テーマ:宇宙論のポイント、様々な謎と仮説の対応、不思議に関するディスカッション、人類の起源、日本人のルーツ、人間とは?、 真理追求の手法 など
会費: 300円/回(資料代)
定員: 30名(申込み順)
申込: 関口まで
電話: 090-8849-2582 or042-536-1273
EMAIL: sekiguchi.m@ozzio.jp
(元々は3/15(日)開催予定でしたがコロナ禍のために延期していました。)
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