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[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第26号


[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第26号

第3章 生物の不思議

[3-5] DNAと遺伝    

1.DNAとは何か?

最近では「DNA」という言葉がよく使われてすっかり市民権を得ています。簡単に言えば、DNAは「生物の設計書」です。設計書ですから文字がたくさん書かれています。文字は4種類しかありません。A、T、G、C という略号の4文字です。この4文字がずらりと並んでいるだけですから暗号文と言ってよいと思います。
細胞の中ではこのDNAの文字の組み合わせを解読しながら生物の部品が形作られていきます。なお、「DNA」は化学物質の一種であり、「デオキシリボ核酸」の英語略称です。


2.DNAは何処にあるの?

DNAは各細胞の「核」の中にあります。人間の場合、およそ60兆個の細胞から構成されています。60兆個の全ての細胞の中に全く同じDNAが格納されています。何故なら、もともとはたった1個の受精卵が分裂して60兆個に増えたからです。最初の受精卵のDNAが、分裂の都度次々とコピーされて個々の細胞核の中に同じものが納まっているのです。

<補足>

人間を形づくる細胞は270種類以上あり、種類によって形状も機能も全く異なっています。細胞の種類が異なってもDNAは全て同一です。DNAは全ての細胞を形作る情報を持っているのです。ただ細胞の種類によってDNAの中のどの部分の情報を使用するのかが異なるだけです。

なお、一般的にDNAは生物の「設計図」と説明されていますが、図面は一切描かれていません。実際には4種類の文字の羅列だけですので、ここでは生物の「設計書」と記述しています。


3.DNAの形状は?

DNAは細長い鎖状の形をしています。一つの細胞のDNAを引き延ばすと2mほどになるそうですが、実際には染色体と呼ばれる46本の鎖に分割されて、細胞核の中に小さく折り畳まれています。
DNAを少し伸ばして拡大して見ると、縄ハシゴの形状に似ています。長い縦の2本の縄の間に、段に相当する横の短い縄が一定間隔で張られています。この横の短い縄が4種類あり、4種類の文字(A、T、G、C)に相当します。この構造は1953年に英国のワトソンとクリックによって発見され、一般的には「DNAの二重らせん構造」と呼ばれています。実際には縄ハシゴが螺旋状に捻れているからです。


4.DNAには何が書かれているの?

DNAは「生物の設計書」ですから、生物を形作る部品情報などが書かれています。例えば、筋肉、皮膚、骨、神経、内臓、毛などの設計情報が記録されています。実際にはこれらは約10万種類の「タンパク質」の組み合わせでできています。そしてタンパク質は20種類のアミノ酸が、50~2000個ほど数珠つなぎに結合して構成されています。

したがってDNAは、アミノ酸の結合順序を指示することによって、どんなに複雑なタンパク質の合成でも指示することができます。DNAに基づいてタンパク質の部品が出来ると、それらが集積して器官や内臓などができ、からだができます。
DNAによって各個体の外観や大きさなども決まり、身体能力も決まってきます。病気への罹り難さやお酒の強さなどにもDNAが影響しています。

それだけではありません。DNAには、性格や心のタイプなどに関係する因子も記述されているようです。
そしてこれらは全て4文字(A、T、G、C)の組合せで記述されています。


5.DNAの役割

DNAの役割の一番目は、先ず生物を形作るための基本情報を記録、保持することです。そして生物が死んでも種を永遠に残すために、子孫に基本情報を伝達していくことがDNAの2番目の役割です。
DNAの3番目の役割があります。それは様々な環境変化に適応できるように、DNA自身が少しずつ変化して種に多様性を持たせることです。そのためにDNAには極めて巧妙な工夫がなされています。

多細胞生物は、親と全く同じ遺伝子ではなく、大部分は同じでも、細かい部分が微妙に異なる遺伝子を子に伝達できるような見事な仕組みが組み込まれています。
何故なら、親と全く同じ遺伝子が子孫に永遠に受け継がれると、環境の激変が発生した場合に対応できなくなり全滅する可能性があります。逆に僅かずつでも異なる部分を持つ多様性の大きい生物ほど生き残れる可能性が高まります。
実際に長い生物史の中で大部分の生物は絶滅し、今現存している生物はその僅かな生き残り達の子孫です。

また有性生殖では、母親の卵子と父親の精子の遺伝子が組み合わされます。子の遺伝子は両親のどちらとも少しずつ異なり、結果的に多様性を持ったものになります。仮に環境の激変が発生して99%が死に絶えても、1%が新環境に適応できて生き残れば、種が存続できることになります。遺伝子に多様性を持たせる仕組みが、生物の進化を推し進めてきたと言って良いと思います。


6.DNAと遺伝子の関係は?  

DNAの文字の並び順が「遺伝情報」を表現します。DNA上の複数の文字が集まって一つの遺伝情報を表現し、それを遺伝子と呼んでいます。遺伝子は遺伝情報の単位です。そして複数の遺伝子が集まって個体の形態や特徴を表していきます。
具体的に言うと、例えばタンパク質を合成する際、DNAの中の3文字が1種類のアミノ酸を指定します。次の3文字が別のアミノ酸を指定します。3文字ずつの区切りで次々と様々なアミノ酸を指定して最終的に目的のタンパク質の合成を指示することになります。これらの3文字ずつの並びが遺伝子と呼ばれています。
換言すれば、DNAに書かれた沢山の文字の羅列の中で、ひとつの機能や意味に対応する文字の集合の単位を遺伝子と呼んでいます。
なお、DNAに記録された全ての遺伝情報の総体を「ゲノム」と呼ぶことがあります。

すべての生物(人間、動物、植物、微生物など)は、多くの「遺伝子」を持っています。人間の「遺伝子」は約22,000個あると言われています。そして複数の遺伝子が関連し合って生物の形態や特徴を表しています。


<蛇足>

世間ではしばしば「DNA」と「遺伝子」は同じ意味合いで使われていることがあります。しかし本来のDNAとは化学物質の略称であり、記録媒体の名前です。そこに記録された一つ一つの情報単位のことを遺伝子といいます。遺伝子全体を遺伝情報といいます。
別な表現をすれば、DNAは入れ物としてのハードウェアであり、遺伝子はそこに入っている情報でありソフトウェアであると言えます。
しばしば「DNAと遺伝子」は、「CDと音楽」の関係に喩えられます。CD(DNAに相当)に書き込まれた音符に対応する記録情報が遺伝子に相当し、それらから実際に音を発生させることで音楽(遺伝情報に相当)が再生されます。


富士健康クラブ 
   関口 素男
    sekiguch@m-net,ne.jp
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by jiriki-tachikawa | 2014-12-18 00:00 | 不思議メールマガジン

[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第25号


[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第25号

第3章 生物の不思議

[3-4] 生物とは何か?

6.生物の特質

生物と非生物で大きく異なる点があります。
非生物は、時間の経過とともに次第に風化し、朽ちて崩壊していきます。長い時間で見ると高い山も雨、風、日照、地震、その他の自然作用によって次第に崩れて低くなり高低の差が小さくなっていきます。すなわち変化のある状態から変化のない状態へ、秩序のある状態から無秩序の状態へ進行していくのが自然の法則です。これを「熱力学の法則」と呼んでいます。

しかし生物は、誕生後成長し、活動し、周囲に影響を及ぼし、巣や集団を作るなどして秩序を構築します。生物が死ぬと、個体は朽ちて崩壊してしまいますが、子孫の生命体が生きている間は秩序を作り続け、自然の法則に逆らうように見えます。非生物は次第に崩壊し、生物はそれに抗して成長し、繁栄し、周囲の環境を変えていきます。この点が生物と非生物で大きく異なります。


7.生き物の不思議   

(1)私たちの髪の毛や爪は絶えず伸び、皮膚も絶えず内側から新しい皮膚が成長して古い皮膚と置き換わっています。新陳代謝といいますね。
からだの表面だけでなく内側も、絶えず古い部品から新しい部品に置き換わり、活発に新陳代謝が行われています。実は固い骨も絶えず作り変えられています。骨の中では、破骨細胞と骨芽細胞が絶えず活動しています。破骨細胞は骨の中の古くなった組織を次々と壊し、骨芽細胞がそれらを順次再構築して新しくしています。内臓や血管も同様に新陳代謝によって絶えず新しく作り変えられています。
からだは、いつもピッカピカの真新しい状態が維持されるように設計されています。何故そこまでしているのでしょうか?

(2)もっと不思議なことがあります。
この新陳代謝は、器官や細胞やタンパク質レベルではなく、更に細かい「原子」のレベルでも絶えず置き換わっていることが判っています。
アミノ酸はタンパク質の基本構成要素です。タンパク質は身体の構成要素であり、約10万種類もありますが、それらは僅か20種類のアミノ酸の組合せでできています。

(3)ドイツ生れのルドルフ・シェーンハイマーは、実験ネズミの餌の中に、追跡可能な窒素原子(放射性同位元素)を含むアミノ酸を混ぜて与えました。3日間の投与後にネズミを調べると、尿などで体外に排泄されたのは30%のみで、残りの70%は体内に残留しました。そして56%はタンパク質としてからだの構成要素になっていました。そして全身のありとあらゆる場所に取り込まれ分散していました。

(4)このことは、餌として与えたアミノ酸は、体内でいったん細かく分解され、あらためて新しいアミノ酸を新生して、それらを組合わせて様々なタンパク質を合成し、古いタンパク質と置き換わっていることを意味しています。しかも日単位という超高速で、全身の原子が置き換わっていることになります。

(5)私たちのからだは食事によって、絶えず原子レベルで、かつ超高速で新陳代謝を行っているのです。信じ難いですね!
私たちのからだは、見た目では大きな変化が見えなくても、実は身体の内側は、細胞レベル、タンパク質レベル、原子レベルで絶えず新しいものと置き換わっています。
1カ月後には、ほとんどの原子が置き換わって元の原子は既に体外に排出されていることになります。物質だけで考えると別人になっているのです。生命体を物質だけで見るのは、生物の本質を見ていないことに気付きますね。

(6)どうしてそこまでやっているのか? 
生命体の構造が複雑になればなるほど、それを維持するのは大変になります。複雑で大きなものには崩壊して単純で小さなものへと移行する自然作用が働きます。(前述の「熱力学の法則」です。) 活性酸素などによる酸化作用、宇宙線による破損、その他もろもろの崩壊作用が働きます。
生命体は、部品が壊れてそれが蓄積され致命的になる前に、全ての要素を絶えず新しい状態に維持することによって崩壊作用に抗していると考えられます。そのためにエネルギーを使っています。
一体誰が考え、どのような仕組みで全体の置き換えをコントロールしているのでしょうか? 


<蛇足>

様々な健康補助食品がPRされています。酵素が健康に良い、コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸がお肌その他に良い・・・。
酵素は体の中の生体反応を進めるのに不可欠ですが、酵素はタンパク質でできています。他の動植物の酵素を摂取しても、それがそのまま人間のからだの中で酵素として働くわけではありません。消化器官ですべて分解されてアミノ酸になり、さらに細かい分子にまで分解されて一から再構成されます。そしてアミノ酸が再合成され、さらにタンパク質が再合成されるので、それらは元の補助食品の成分・機能とは無関係になります。
例えば、植物や動物の酵素を口から摂取しても、それが人間のからだの中で同じ酵素になるわけではありません。酵素に限らずタンパク質で出来ているものはすべて同様です。
20種類のアミノ酸の原料さえ不足しなければ、高価な健康補助食品でも、安価な卵や大豆製品でも基本的に機能の差はない筈ですね。


富士健康クラブ 
   関口 素男
    sekiguch@m-net,ne.jp
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by jiriki-tachikawa | 2014-12-04 07:30 | 不思議メールマガジン

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