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[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第20号


[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第20号

第3章 生物の不思議

[3-2] 生物の戦略

1.見事なカモフラージュ

イワシやニシンなどの魚の腹は白っぽく、背側は黒っぽく濃い色をしています。海に潜って魚の下から上を見上げると、海面が光に照らされて白く輝くので、魚の白っぽい腹が見えにくくなります。魚の上から見下ろすと、海底の暗い色と魚の濃い背中と渾然として見分けがつかなくなります。大きな魚に捕食されないように目立ちにくい色になっています。

一般的に草食動物は、敵に見つからないように土や草原や森などに近い、茶系の地味な色あいの毛皮をまとっています。でもアフリカのシマウマは、派手でコントラストの強い明瞭な縞模様をまとっています。凄く目立ちますね。しかし、彼らが隠れ場所にしているアカシアの森越しに、少し離れた場所から見ると、その縞模様のお蔭でかえって捕食者からは全く見えなくなるのだそうです。シマウマはどうしてそんなことを知ったのでしょうか?

多くの昆虫は、その生活環境で目立ちにくい色や形態をとり、カモフラージュしています。例えばコノハチョウは自らの姿を枯葉に似せて目立たなくしています。
他に、木の葉、枝、小枝、幹、石ころなどに似せてカモフラージュする生物が多数います。


2.様々な擬態

上記のカモフラージュは、その生物の生活環境で目立たなくなるような外見をもつ生物の例です。一方、積極的に自身の色や模様や形などをその場に応じて変化させて、より目立たなくできる生物も多数あります。
両方とも擬態と呼ばれていますが、前者は静的な擬態、後者は動的な擬態と言っても良いと思います。目的は捕食者(敵)に見つかって襲われないようにする場合と、自分の餌になる生物に気付かれて逃げられないようにする場合、そしてその両方があります。

積極的、動的な擬態ではカメレオンが有名ですね。自分の居場所に応じてからだの色や模様を緑や黄や茶色などに変化させます。斑点の大きさや色や形も自在に変化させて周囲に溶け込んでしまいます。
海の生物も多様な擬態を凝らしています。例えば、タコやヒラメは、体表面に色素胞と呼ばれる特殊な細胞を持ち、小さな筋肉を使って大きくしたり小さくしたりできます。そして移動する場所に応じて、意のままに迅速に変色して擬態することができます。タコは数秒で変色できる能力を持っているようです。一体誰がそんな機能を設計したのでしょうか? 恐らくタコ自身は何も考えずに無意識でやっているのでしょうね。

自分を背景に溶け込ませて目立たなくするためには、自分のからだの形や色を見て、また背景の形や色を見て、もっとも目立たないように自らを変化させる必要があります。
人間の眼ほど優れた眼を持たない生物が、鏡もないのにどうしてそんなことが出来るのか不思議ですね。


3.ベイツ式擬態

チョウには多数の種類がありますが、有毒のチョウもいます。有毒のチョウが多数生息する地域に、そっくりの無毒のチョウが混じって生息していることがあります。無毒のチョウが自分の身を守るために、有毒のチョウをモデルとして姿、形、飛び方までそっくりに擬態します。有毒のチョウは鳥などの天敵から敬遠されるからです。発見者に因んでベイツ式擬態と言います。
無毒の普通のチョウが、一体どうして有毒のチョウを模倣しようと思いついたのでしょうか。小さなチョウにそんな知能や視覚があるようには思えませんね。

ベイツ式擬態は、チョウだけでなく様々な生物で発見されています。スズメバチやミツバチにそっくりに擬態した無毒のアブやハエもいます。ブラジルのサバンナに住むトカゲやヘビは毒ヤスデに擬態します。脊椎動物が、無脊椎動物に擬態する数少ない例です。


4.繁殖のための擬態

オーストラリアのハンマーオーキッドというランは、その形態だけでなく、匂いや触感もハナバチ(蜂)のそれに似せています。この匂いに釣られてノコノコやってきたハナバチのオスが、ニセモノのメスとも気付かずに花と交尾しようとすると雄しべが身体にべったりとくっつきます。そして他の花に移動したときに花粉を渡してランの受粉をお手伝いするカラクリになっています。

植物が特定の動物の雌の形態に擬態している珍しい例ですが、脳を持たない植物がどうしてそんなことを思いついたのでしょうか? 突然変異だけで説明するのは困難と思います。後述しますが、一つや二つの遺伝子が突然変異しても形態が大きく変化することは考え難いのです。多数の遺伝子が一斉に突然変異しないとここまで見事な形態変異は不可能と思われます。
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by jiriki-tachikawa | 2014-09-25 00:00 | 不思議メールマガジン

[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第19号


[宇宙の不思議・いのちの不思議] 第19号

第3章 生物の不思議

[3-1] 生物の多様性

2.様々な多様性

(4)住みかの多様性

多くの動物は森林や草原の茂みで寝起きしますが、高い樹上に巣やねぐらを作る鳥類や小動物も多いですね。また地中に穴を掘って巣を作る動物もいます。住みかによって、動物の習性や形態が大きく変化します。

地中に巣を作るアリやハチやネズミの一部は、群れの中で整然とした社会構造を作ります。生まれると個体ごとに役割が決まり、不平も言わずに(?)一生を過ごします。
集団(コロニー)を維持するために、女王、戦士、労働者、養育係など、一糸乱れず役割分担を行い協業しています。真っ暗な地中で、どのような仕組みが働いて見事な協同社会が運営されるのでしょうか? 

特筆すべきは「ビーバー」のダム建設と思います。
カナダやアメリカに住むビーバーは土木建築家として有名です。大きく丈夫な歯を持ち、直径15cmの木をわずか10分でかじり倒します。水辺の樹木を次々と伐採して、その幹や枝を川に運び、流れを堰き止めてダム湖を建設します。大きなものでは、長さ600m以上、高さ4m以上のダム堰堤を造り、ダムの内部に要塞のような複数の巣を作ります。クマやコヨーテから身を守るためです。直径30cmの樹木を切り倒しダムまで運搬するために、専用運河を作ることもあるようです。出来たダム湖の周辺には他の様々な生物が集まり新たな生態系が醸成されます。

(5)生殖方法の多様性

生殖方法や子育て方法も実に多様です。
生殖方法を大別すると、無性生殖と有性生殖に分かれます。無性生殖は、性によらずに個体が2つに分裂します。2つが4つに、4つが8つに、16に・・・と、倍々で急激に増殖するため、栄養があれば親と全く同じ子が短時間で次々と増殖していきます。ただし、突然変異がない限り、親の遺伝子から全く変化しないため、気候変動など大きな環境変化が起きた時に適応できなくなって絶滅するリスクがあります。

有性生殖は、雄と雌の生殖細胞が組み合わさることにより、親と異なる遺伝子を持つ子が生まれます。そのことによって多様性が大きく拡がり、環境変化に対応し易くなり、生物の進化を進めることになりました。
日曜日のNHKの「ダーウィンが来た」や「自然百景」でも様々な動植物の生殖や子育て例が紹介されています。その多様さは驚くばかりです。


3.生態系のバランス

(1)植物は、自分に必要なものは自分で作って生きています。太陽光を使って、水と炭酸ガスからブドウ糖やデンプンを合成し酸素を放出します。植物はとても立派です!
動物には、草食動物と肉食動物と、草でも肉でも食べる雑食系動物がいます。しかし全ての動物は、植物がいなければ生存できません。もし植物が無ければ草食動物は生きられません。そしてそれらを食べる肉食動物は存在できません。動物はいっさい存在できないのです。植物は生命体の始原であり、生命の基底を担っています。

(2)食う、食われるの一連の関係を食物連鎖といいます。先ず、植物プランクトンや植物が膨大にあり、その上に、動物プランクトンや小動物があり、さらにその上にごく少数の肉食動物が存在できます。「生態ピラミッド」と呼ばれる階層構造になっており、極めて微妙なバランスの上に成り立っています。環境変化やその他の影響で生態バランスが崩れる危険性が常に存在しています。

(3)人間は、人類誕生のときから植物や魚や動物を食べて生を繋げてきました。100%他の生物に依存しています。そして、水と空気と太陽エネルギーの恵みを受けてきました。地球を含めた自然の大きな生態系に依存して人間は繁栄してきました。

(4)一方で人間は自然を改変し、人間にとって都合の良い状況に際限なく作り変えてきています。そして近視眼的に目先の利益のみを優先して、大きな生態系全体にまで意識が行き渡っていません。自然は既に危機的な状況にあると警告されています。生態系も大きな影響を受けて生物の多様性が損なわれつつあると危惧されています。

(5)生態系は、既に復元可能な一線を越えてしまっているかも知れません。ひょっとすると地球を含めた自然の大きな生態系にとって、人間は災いを及ぼす病原菌、あるいはガン細胞と同様な存在になっているのかも知れません。増殖にまかせて、最後は地球の生態系自体を死に至らしめる存在なのかも知れません。地球に生きる生物の「いのち」を大切にし、最低限生態系と環境を守り、さらに積極的に復元していく必要があります。


<蛇足> 毒と薬

植物たちは、外敵や悪環境から自らを守るために様々な工夫を凝らして「化学物質を合成」しています。それらは外敵に対して毒物として作用します。人間はそれらを希釈して薬として利用してきました。
いわゆる漢方薬は、ほとんどの場合、植物の樹皮や根、実、葉、茎などを使っています。その量や調合方法によって自然の薬として役立ててきました。アスピリンやペニシリンなど西洋医学で使われる特効薬も植物やカビ類から作られる場合が多いようです。
また、私たちがビタミンやポリフェノール類として摂取する微量栄養素の多くも、植物たちが自らを守るために合成した化学物質を拝借しているのです。


<補足> 生物の分類法

一口に「生物」といってもその種類はあまりに多様です。
多様なため沢山の分類方法が行われてきました。古くはギリシャのアリストテレスの時代から分類方法があり、ここ10年ほどの間でも新しい分類方法が提案されています。

10年ほど前までは、ドメイン、界、門、綱、目、科、属、種などに区分され分類されてきました。
例えば人間(ヒト)の分類は、真核生物ドメイン、動物界、脊索動物門、哺乳綱、霊長目、ヒト科、ヒト属、ホモサピエンス種 となるようです。

いちばん大きな分類であるドメインは3つあり、古細菌、真正細菌、真核生物です。真核生物とは、細胞の中に明確な核を持つ細胞、およびそれから出来た生物であり、普段私たちが目にする動植物はほとんどが真核生物です。
界は、動物界、植物界、菌界、原生生物界などに分れます。動物界の脊索動物門には、魚類、両棲類、爬虫類、鳥類、哺乳類があります。
分類の末端は「種」です。種は自然にできる同一集団の最小単位であり、他の似た集団とは生殖的に隔離されていて雑種を作らない集団を指します。
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by jiriki-tachikawa | 2014-09-11 00:00 | 不思議メールマガジン

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